みんなで作る模型サイト nippperはあなたの投稿をお待ちしています!
詳しくはコチラ!

働きものは一部ゴツいのがかっこいい/メカトロウィーゴ ぱわーあーむ

 「オールソールですね。わかりました、ああ、コマンドソール。良いですね」

 ワークシューズは自分仕様にカスタムするという文化がある。その中で定番の手法がITSHIDE社のコマンドソールに交換するというもの。ソールが摩耗して交換するタイミングで行うケースが多い。人気の高さのせいか、アメリカのワークシューズのメーカーであるREDWINGなんかは似た形状のビブラム社のラグソール最初から装着しているモデルを時折発売するほど。コマンドソーツもラグソールもギザギザしたソールパターンが特長で見た目がゴツくなるのでソールを交換する前よりもワーク感が出る。

 そんな「一部をゴツくした」という文法を用いたのがメカトロウィーゴの”ぱわーあーむ”だ。丸いメカトロウィーゴのフォルムにくっついた強そうな腕には、コマンドソールのようなパワフルさを感じずにはいられない。それに、何がいいって通常のメカトロウィーゴに加えてプラスチックの色がさらに増えるところ。

 オレンジ色のぱわーあーむは「ここがカスタムされているんですよ」というメッセージを感じて非常に頼もしいし、誇らしげ。腕だけかと思いきや足もゴツい靴を履いている。コマンドソールのような厚く硬いソールには重いものを持ったときにしっかりと踏ん張れるというメリットがあるので、重いものを持つためのぱわーあーむだけでなく一回りゴツくなった足というのは靴好きの私もニッコリのカスタムだ。

 説明書にはたくさんの工程が書いてあり、大変そうに見るが、作ってみると各工程を細かく分けて解説しているからだとよくわかるし、思った以上にサクサク進む。

 悩ましいのは同封されているデカール。黄色と黒、白と黒の縞模様が醸し出す現場感や「危険」や「注意」とといった注意書きが生み出す重機感。これを使えば雰囲気はバッチリ……と思いきや、箱絵のメカトロウィーゴにはそういったマーキングは一いっさいなし。イラストのようなさっぱり仕上げか、デカールを使った濃厚なワークテイストかどちらにしようか。メカトロウィーゴが存在する世界に私が生きていたら「ぱわーあーむ、良いですね」なんて言われながらも最後の最後でマーキング有り無しどっちが良いかをメカトロウィーゴのカスタムショップで大いに悩むことだろう。

クリスチのプロフィール

クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。

関連記事