

今、ロボットプラモは幸せすぎる時代に到達しています。ほんの5年くらい前までは、あのメカが今の技術やフォーマットでプラモになってくれたらな〜〜なんて口をパクパクしていたのに、コトブキヤやウェーブ、MODEROIDやPLAMAX、そしてBANDAI SPIRITSが80年代メカの主役ロボのプラモ化に本格的に乗り出してきたもんだから、口の中がもうパンパン。本当にすごい時代です。MODEROIDに至っては「このメカは何に登場したものですか?」ってなる始末……。そんな時代に生まれたこのガリアンのプラモは、韓国のメーカー・アカデミーと日本のメーカー・ウェーブが共同で開発して発売したもの。メーカーがタッグを組んでひとつのプラモを送り出すというユニークなプラモなのです。

アカデミーと聞いて「あ〜あそこね」って思う人と、「なんですか? そのメーカー?」ってなる人がいると思います。韓国のトッププラモメーカーで、現在も精力的にスケールモデルを中心に展開。スケールモデルにおいても接着剤無しで作れるスナップフィットモデルや成型色で色分けにチャレンジしたプラモなどを送り出していて、精度もバッチリ。世界中の模型店に商品が置かれている営業力もあります(イスラエルの戦車博物館のお土産コーナーにもプラモが置かれています)。
そんなメーカーが、数々のロボットプラモをお送り出している老舗メーカー・ウェーブと組んで日本のロボットの立体化に挑戦したのです。前から気になっていたので、この年始に組んでみた正直な感想を述べていきます。

まず成型色。これが本当に素晴らしいです。赤や白ってのは難しくて、色味が微妙だったり透けたりしているとすごく安っぽいプラモになります。本キットは透けを抑えながら、ガリアンの絶妙な赤を表現しています。そして白! これがとにかく素晴らしいです。全く透けがなく硬質なトーンなので、パーツのシャープさがより際立っています。

パーツ分割はデザインをうまく利用して、不自然な合わせ目などがこないようにしています。もうこれは世界中のロボットプラモ開発者が気をつけていることなので、特筆することではないと思います。組んでいて思ったのが「内側からディテールを出す」という、BANDAI SPIRITSのプラモなどが多用している分割方法が各所で採用されていることです。この方法がロボットプラモのスタンダードになったんだな〜と、このガリアンを組んで感じたのでした。内側の関節パーツやフレームパーツにディテールを彫刻して一体化できるので、パーツ数も少なくできるし、細かなパーツをわざわざ上から貼ったりしなくてよいので組み立てスピードも格段に上がります。

可動と色分けという呪縛。そこから自由になるとウォーハンマーのようなトリッキー&セクシーな固定モデルが完成しますが、可動と色分けは多くの人が求める現代のニーズです。現在色分けを表現するためによく取られている手法が、このようなプラモのミルフィーユ構造です。これは前腕パーツなのですが、内側の白と外側の赤の間に、黄色い線だけを表現するためのブロック、赤いブロック、黒いパーツと3色の色を表現するためのパーツが挟み込まれます。完成後に露出している部分だけ見ると、線や丸や四角にしか見えないものの中身が、じつは大きな板だったりブロックだったりするのです。

ガンプラだけでなく、他のロボットアニメメカのプラモにも昨今のトレンドが盛り込まれて世に送り出されてくる今。キットの形状などに好みは出ると思いますが、ニッパーがあればしっかりと組めて机の上にあんなメカやこんなメカを飾って楽しめる……。僕らはいま、本当に素敵な時代に生きています。だから、あのキットの良かったと思う箇所をみんなで話して盛り上がって、新しい仲間をどんどん引き入れて、プラモの輪を広げたい! 俺はそうやってプラモを楽しんでいきます。それでは。