

クリスマスに絶対作りたいと思って買い、(自分の)枕元にそっと置いておいたMODEROIDのグランチャー(ジョナサン機)を12月24日に組み立てた。味わい深かったって感動した。本当に。
今まで地味な機体だな~とぼんやり思っていたグランチャーだが、プラモデルを組み立ててみると印象はまるで変った。永野メカにおける装飾の足し算と引き算、様々なモチーフの引用、四方八方から見た時にまるで印象の変わる空間的な装甲のデザイン、それらがプラモデルを通して理解できたと感じた。それができたのは、とても丁寧に立体化、いや、プラモデルとして巧みに分解され、再構築=リバイバルを気持ちよく体験できたからだ。

生き生きとした表情のハンドパーツが目を惹く。アニメにおけるロボットは表情の無い人形であり役者なので、手に動きがあるだけでかなり躍動感が生まれる。五指がワンパーツでポロポロとれる心配がないのも偉い。劇中の印象を思わせるディティールの彫り込み具合も絶品だ。版権イラストではもっと腱とか筋肉的な感じがあったよな〜とふと思うが、このサイズでの立体化であればこの装飾で最高にちょうど良い。全体的な解像度のバランスがうまくとれている。

パーツごとに分解されていると「敵側の機体だからオリーブドラブでミリタリーテイストを出したかったのだろうか。肩装甲なんかはまるで大戦期の軍用ヘルメットじゃないか!」なんて、定かではないがデザインの意図が見えてくる気がする。こうやってパーツを切り飛ばす前にランナーを眺めると面白い。各パーツが製造の都合で偶然平面に並ぶ。つるんとしたパーツ、びっしりと彫刻の効いたパーツ、そこから思いがけない対比を発見できたりもする。

当時、永野護デザインのトレンドのひとつとして出現した「積層装甲」もパーツ側面にうまく彫刻されている。しかしこうやってパーツ単体をみると、最新の永野護メカデザインにまで通ずるものがある。GTMデザインも、ブレンパワードなどを経たその潮流の先にあったのだなと実感した。放映から約25年、ブレンパワードのプラモデル化に当時をただ懐かしむだけではもったいない。今ならその時代のデザインを俯瞰して味わい、吟味することができるのだから。そうさせて貰っている。

意外と複雑な形状のロボットであるがゆえ、独特な組み立て工程が挟まってなかなかどうして楽しい。しかしひとつ苦言を呈すなら、曲線形状パーツにゲート(ランナーとパーツの繋がっている部分)が多いことが若干ストレスだった。ニッパーでキワまで切れないので跡処理を慎重にやる必要がある。深く切削してしまいせっかくの美麗な曲線を損なう可能性が低くなるよう、ゲートは曲線部分を避けるか、ないしはその形状に適したアンダーゲート(パーツ端面部分に配置したゲート)を採用してほしいと個人的に感じた次第。
しかし組み立てていくと、完成品であったら見えなかったであろう景色と出くわすことが何度もある。デザインをしゃぶり尽くせる。それができるように造形、構成されているMODEROIDグランチャーは、令和に生きる我々へのまさにプレゼント的グッドラヴィン・プラモデルだった!