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フィギュアに目を描きたければ「線」を引け!怖くて塗れなかった「目」の塗装ができた話。

▲ウォーハンマーを始める本ではなく、「シタデルカラーパーフェクトガイドです」

 僕はフィギュアの塗装でずっと避けてきたことがある。それは「目」を描くことだ。大好きな戦車模型は、1/35スケールや1/48スケールと言った小さなサイズのアニキたちなので、目を描かなくても不自然ではない。しかし、最近楽しんでいるマシーネンクリーガーのような1/20スケールとなってくると、やっぱり「目」が欲しくなるのだ……。そこでシタデルカラーの基本的塗装が網羅されている「ウォーハンマー スタートアップガイド HOW TO BUILD WARHAMMER」を開いた。この本にはウォーハンマーの小さなサイズのアニキの顔に目を描くテクが掲載されているのだ。

▲白目に線を引く!? めっちゃはみ出してるし、このままだとやばい人やん! これで目が描けるんか??

 白目を描いて、瞳の色(濃い茶色など)の縦線を引く。そしてはみ出した部分を肌色で塗りつぶすと目ができるというのだ。本当に? と思ってしまうし、実際にその方法で塗られた目は「人間の目」にしか見えなかった。もうやってみるしかない! 俺のマシーネンアニキに「目」を入れて命を灯すのだ!

▲どうせ白目を描くなら、缶スプレーで顔全体を白く塗る。白下地なら肌の色も明るくなって一石二鳥

 1/20スケールのフィギュアともなると、マジで目が造形されている。だからこそ、塗ってみたいって思ってたし、失敗したらどうしようって気分にもなってなかなか塗装に踏み出せなかった。でもやってみることに価値があるんや! How to本を読んだら、やってみなければ次のステップに行けないんや!!

▲目の色はライノックスハイドという濃い茶色が良いそうだ
▲瞳がありそうな箇所に線を引く! 線の位置を変えれば目線も変えられる。今回は大体センターで

 線を引いた瞬間「終わった〜〜」って気分が襲ってくる。本当にこれが瞳になるのか??? どう見たってただの線。でもプラモの塗装は堪えることが大事。本に書かれているように、目からはみ出した瞳の線を、肌色で塗りつぶしてみよう。

▲まだやばい人の目だけれど、はみ出した箇所を塗りつぶすだけで、人に近づいてきた

 はみ出しを塗りつぶした時に、気づく。瞳を描くのではなく「整える」ということに。大体に引いた線を、肌色で塗りつぶしたり、時には白目の白色をちょんちょんと塗って瞳の形に整えるのだ。そうすることでなんだか「瞳」になっていく。

▲はみ出しを調整しながら、肌の陰影も描いてみる(肌の陰影の描き方も本に掲載されている)。写真で撮ってみると、肉眼では気がつかない程度のはみ出しがあることも分かる
▲瞳のはみ出し修正の仕上げには、ハズキルーペを装着して塗装。見えるとやっぱりクオリティは上がる

 「人になったぞ!」と自分の中で達成感が押し寄せてきた。今まで「目」の塗装だけは怖くて怖くて避けてきた。今回突破したことで、これからフィギュアを塗る時の楽しみが増えた。できないと思っていたことに、やってみたらなんとなく出来たというこの達成感がとてもプラモを楽しくさせてくれる。お手本と全く同じに出来なくても、自分の中で「遠くにあったものに近づいた」と思えたら、あなたの勝ちなのだ!

フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)

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