ホビージャパンより発売された『ウォーハンマースタートアップガイド』。全体的にウォーハンマーというプラモデルを作らせようという意思を感じますが、まずは忘れてください。ウォーハンマーをやらない人こそ、この本をチェックするべきなのです!! シタデルカラーの秘術が全部盛りです。
2010年代、世界は水性塗料の波に包まれた……。各メーカーが性能の高い水性塗料を発売。現在もしのぎを削っています。そのなかで、トップブランドとして名前が挙がるのがシタデルです。シタデルは筆塗りでグラデーションやディテールを引き立てる塗装をするために、使う塗料や塗り方を細かくガイドしています。そのノウハウやシステムこそが何より画期的でした。
といいつつ、近年は単品でもグラデーションができてしまう、というコントラストという塗料も発売しています。ここで紹介されているフィギュアはスケールでいうと1/48ぐらいのサイズ感覚ですが、べたっと塗るだけでこうなるのは本当にすごい。
ということで実際に家にある1/35フィギュアを塗ってみました。白いサーフェイサーの上にコントラストのジ…グリ…GUILLIMAN FLESHをさっとひと塗りしただけでこれです。いっつもAFV模型に付属するフィギュアをうまく塗れないなと悩んでいた私やあなた。これで勝てます!!! シタデルコントラストで肌解決!
シタデルカラーの名前が読めないけんたろうのために、シタデルカラー全色紹介ページではカタカナ表記もあるぞ! グィリマンフレッシュ……なるほど。発音はしにくいぞ……。シタデルカラー全色カラーチャートとコントラストの塗装サンプル掲載は本当に活用できます。ここだけでも買う価値アリ。
そして個人的なシタデルカラーのもうひとつのトピックが地面づくりです。じつはシタデルカラーには、塗れば地面が爆誕するハイパー便利塗料があって、これがとても便利なんです。本書でもその使い方をフィーチャーしています。実際に手を動かしてみましょう。
私が持っているのはテクスチャーのアストログラニト。砂利のような質感が塗料に含まれていて、塗ると表面にデコボコを生じます。
乾燥するとあら不思議。コンクリのような、アスファルトのような質感に変化します。これが床にあるだけで、ちょっとした地面になりますよね。
そして立てれば壁になる。こうした地面づくりのマテリアルがじつは豊富で、本にはカタログ的な紹介もあるのでぜひ読んでチェックしてください。地面作りが一気に身近になりますよ。だって塗料を塗るだけでできちゃうんですから
シタデルをウォーハンマーだけのものにしておくのはもったいない。私はウォーハンマーはひとつつまんだだけなんですが、シタデルの技術を使ってあちこちのジャンルでいいコトをしたり、ラクをしています。みなさんも『ウォーハンマースタートアップガイド』を読んで、シタデルの秘術を盗んでください!!
各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。