リーズナブルな価格で、タミヤの戦車模型「ミリタリーミニチュア」(以下MM)の楽しさをギュンギュンに楽しめるプラモ、それが「ドイツ陸軍 無線指揮車 フンクワーゲン(エッチングパーツ付き)」です。このキットはMMのNo.62という初期に発売されたフンクワーゲンに、エッチングパーツを1枚だけ足して別商品としたもの。それだけで別商品になる程当時からクオリティが高かったレジェンドプラモです。
ドイツ軍は戦車だけでなく、装甲車のデザインもとってもユニークでかっこいいです。そして装甲車は戦車よりも小さいサイズにたくさんの荷物や特殊な装備品をつけたりしているので、そういったものを組んで貼っていくのも楽しいのです。
このキットをオススメしたい理由のもう一つが箱絵やインストの素敵さ。インスト内では、偵察車両、偵察部隊というものがどれだけ戦場で大事だったのかということが簡潔に書かれています。それを読むと、派手な戦車だけでなく、むしろ戦いとはこのような車両が得てくる情報というものが勝利を分けるのだと改めて思い知らされます。
また無線指揮車ということで、外の大型なアンテナ以外に、中にも通信機のパーツがセットされます。こういう魂のようなパーツを見て、貼ることで僕らはこの車両の役割を理解するのです。
フィギュアにも味があります。アンテナに手を添えて、遠くを確認しているポーズを取っています。良い演技をしてくれるアニキがいると、車両もさらにカッコ良く見えてきますね。服装はアフリカ軍団のユニフォームになります。
ガンプラのフルアーマーのように、戦車模型にも荷物をたくさん乗せて情報量を増す楽しみ方があります。本キットはジェリカン、カバン、ヘルメットなどなど多数の荷物パーツがセットされます。それらを自由に載せることで、あなただけのカスタマイズが楽しめるのです。
手のひらサイズの車両に、大型アンテナやモリモリの荷物が目にも楽しい「タミヤ ドイツ無線指揮車 フンクワーゲン」。組み立ても2時間もあればサクッと楽しめます。戦車には無い、装甲車の魅力に触れるにはぴったりのプラモなので、ぜひこの週末楽しんでください。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)