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元祖戦車がやってきた!/英国紳士とプラモデルで歴史を体感しよう

▲イギリスのTHE TANK MUSEUMに展示されているマークI戦車(写真/編集部)

 「元祖」「本家」「オリジナル」など、などいろんな看板と謳い文句で「ウチが最初なんだぞ!」という主張は割と日常的に見聞きします。その全てに決着がつかないことは皆さんご承知の通りですが、「間違いなくコレがオリジナルだ!」と判明しているものもあります。今日の主役は戦車の元祖。遠く英国からお越しいただいたマークⅠ戦車(雄型)です。開発を秘匿するために水槽(タンク)という暗号が付けられたことから、いまも戦車を「タンク」と呼ぶ……という逸話もある風格を備えた存在であります。

 さて、箱を開けると植物のように伸びるランナーにパーツが生えておりますね。かつての名作を復刻再販する「ヴィンテージクラシック」というラインの製品だからなのか、エアフィックスを象徴する例の蒼いグレーではありませんが、これはこれでロマンがあるというものです。いわゆる一般的な戦車とは全く違うパーツ構成で、今からでっかい平行四辺形の模型を組むんだな!と改めて認識させられます。

 序盤にもお伝えした通りこのマークⅠは雄型と呼ばれるタイプで、箱にもインストにも「male」と表記があります。なんといってもその特徴は両脇に備えた大砲!塹壕戦を打開すべく開発された戦車ですが、塹壕を乗り越えるだけでは飽き足らず大砲もぶっ放すんですね。

 さて、古めのキットでありますが、驚きのフィット具合でやすりなどで合わせを調整する必要はほぼありませんでした。流し込み接着剤を用意していれば苦労なく綺麗に組むことができます。最後にして最大の山場である履帯の焼きどめをすれば完成。「元祖・戦車」であります!

 実際に戦場にいた兵士たちはこの異形の登場にどんな感情を抱いたのだろうか。これで勝てる!というほどのショックはあったのだろうか。などと考えを巡らせながら手のひらのマークⅠを眺めます。お手頃な値段でお手軽に組める。そして歴史を感じられる英国紳士プラモデル。皆様もお家へお招きしてください。

ひぃのプロフィール

ひぃ

1993年生まれ、兵庫県在住の地方公務員です。
プラモデルのほかにボードゲームやTVゲームも大好きです。
キャンプにも行くような多趣味な人間です。

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