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プラモデルのための液体マスキング剤、マスクゾルを味方にしよう!

 プラモの塗り分けには根性(筆をプルプルいわしながらフリーハンドで戦う)とかマスキングテープとかブルタックを使うなどの手法が知られていますが、あとで剥がせる液体を塗ってマスキングするという方法があります。それを可能にしているのがマスクゾルです。ほら昔、木工用ボンドで学校の机とか下敷きをコーティングして、乾かしてペローンて剥がして遊びませんでした?あれに似ています。

 開けると(開ける前から瓶の中身は見えていますが……)初音ミクみたいな色のちょっと匂いがするドロッとした液体が登場します。これをプラモの塗料が乗ってほしくないところに塗って乾かすとバリアになるんだぜ……。ゴム系の樹脂で、乾燥はけっこう早いので瓶の蓋をあけっぱなしにしているとすぐに表面がカピカピになるから注意ね。

 そのへんの筆で塗ります。当然ながら筆にくっついて乾いたマスクゾルは筆の毛をゴムの塊にしてしまうので注意。瓶の説明書きには「筆についたらライターオイルやベンジンに浸してからしごくと取れるよ」と書いてありますが、いい筆は痛むと思うので使い捨ての筆を使うのがおすすめです。

 当然ながら「塗料が乗ってほしくないところ」に塗ります。あたりまえ体操みたいなことをいいますが、ぼーっとプラモを作っているとかなりのベテランでも「気がついたら塗料が乗って欲しいところをマスキングしていた!」という事故が多発しており、これを未然に防ぐ方法が世界中の機関で研究されています(注意力)。

 ちなみに表面張力がけっこう強いのでパーツのエッジや入り組んだところは2度塗りしましょう。マスキング漏れが防げます。カンペキに乾くまでは(塗った厚さにもよりますが)30分くらい待つのを推奨します。他の作業をしたり家事をしたりして気分良く過ごしましょう。 

▲マスキングゾルが乾燥したらお好きな色を塗ります。

 先の尖ったピンセットでゾルを掴んで剥がします。マスキングを剥がす瞬間というのは、プラモが完成するのと同じくらいの興奮がありますね。無事白いところがバリアされたままなのがわかると思います。ちなみにグッスマのマスクゾルは「乾燥後にカッターで切って塗り分けラインをシャープにする」というテクが使えないので、シャープな塗り分けラインがほしいときはマスキングテープでビシッとマスクして、マスクゾルはマスキングテープで覆い切れないところを補佐する使い方がGOOD。

 マスキングは根性と手数(引き出しの数)がモノを言います。ラクで簡単で誰でも失敗しない方法というのはありませんから、「こういうときは何を使おうかな!」と考えられることがマジ大事。みなさんもいろんなマスク剤を常備して、シーンに応じて適切な技を繰り出してください。そんじゃまた!

<a href="/author/kalapattar/">からぱた</a>/nippper.com 編集長
からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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