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どんな面にも剛力でデカールが馴染む!/グッスマの「デカール軟化剤」が強すぎます。

 ランチパック!ということでですね。デカールを貼りに苦手意識をお持ちのアナタにいいことを教えます。デカールをパーツに密着させるべし〜というのを一回忘れて、放置することを覚えるとマジでいいんですよ。平らな面ならもう乾燥するにつれてビッシーッと貼り付いてくれるから位置決めして放っておけばOK。しかし曲面だとそうはいかない。デカールは平面に印刷されたもんですから、曲面に馴染ませるにはちょっと工夫がいります。ということでフルラッピングの痛車を数多く作っているプロモデラーからも重宝されている「デカール剛力軟化剤」です。

 まずデカールを貼ります。ビチャビチャに濡れた状態ならデカールの位置決めは時間をかけてツンツンできます。たまにすぐへばりついて動かなくなるやつがいますが、そういうときはあらかじめ「デカールフィクサー」というケミカルを塗っておくことをおすすめします。

 さて、下の記事でおすすめしているグッスマのデカール軟着剤は「デカールを固定する糊」と「デカールを柔らかくしてパーツに密着させる成分」が合体したものでしたが、今回のデカール剛力軟化剤は「糊成分は入っていなくて、ひたすらデカールを柔らかくするのに特化したもの」です。もう信じられないくらい柔らかくなります。ぶっちゃけると、有機溶剤をすごーく薄めたもので、デカールそのものを少し溶かすというカラクリです。水性塗料も溶かすから、水性塗料の上からは絶対に使わないでください。

 ということで、普通に貼ったデカールの上から本当にサラッと、ひと撫でする感じで剛力軟化剤を塗りましょう。こうなったらもう、触らんほうがいいです。危ないです。乾いた綿棒なんかでイジろうもんなら、デカールはグズグズになってしまう可能性が大ですし、デカールスキージーにはデカールが巻き付いてパーツから剥がれちゃいますから気をつけて(海外の超高級なデカールとかは大丈夫かもしれませんが、あらかじめいらないところでテストしてから使ってください!)。

 繰り返しになるけど、剛力軟化剤を塗ったら放置がベスト。最初シワが寄るのでビビりますが、乾燥する過程でピターッと曲面に馴染みます。乾燥を早めたいとき、あるいはデカールをパーツの鋭角な部分に回り込ませたいときはドライヤーやヒートガンを使って表面をサッと炙ってください。目安は5秒です。それ以上温風を当てるとデカールとパーツの間の水分が沸騰してデカールがぐちゃぐちゃになったり、パーツが溶けて変形します。危険な技なので慎重にどうぞ。

 曲面のパーツにデカール貼って、剛力軟化剤をひと塗りしてから自然乾燥させたものです。どうですか。すんごくないですか。デカールを貼るの難しいんですよ〜っておっしゃるあなた。たぶんイジりすぎです!ということで、貼ったらケミカルをひと塗りして待つ。柔らかくしたいときは軟化剤。しっかり固定したいときは軟着剤。両方やりたいときは併用してもオッケー。効き目が強すぎるときはほんの少し水で薄めて使うのもアリです。こればっかりはたくさんチャレンジして会得するしかないんですが、でも最初にこのふたつがあるとだいぶ違います。そんじゃ、良いデカールライフを!

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からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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