

ハセガワから発売されているフィニッシュシリーズは、極薄の糊付きフィルムで手軽にプラモデルをドレスアップできます。金属光沢はもちろん、カーボンコンポジット調の模様、鮮やかな色からクリアーカラーまで、「ここは塗装するよりシール貼ってカットしたほうが早くてきれいに仕上がるな」というときに威力を発揮してくれます。
それなりに伸びるし曲面にも追従するフィニッシュシリーズですが、これをさらに軟化してプラモの表面にピタッと追従する「フィニッシュ軟化剤」が新しくなって登場しました。作業性が上がるので、ぜひともフィニッシュシリーズとセットで持っておきましょう。

たまたま手元にあったのがステンレス調のフィニッシュシートだったのでそれを適当な大きさに切りました。貼られるのはハセガワのA-7A コルセアIIです。表面には凸のパネルラインが彫刻されています。パネルラインの幅は0.1mmとか0.2mmという世界ですが、いくら極薄とはいえ糊付きフィルムをそのまま貼ってもパネルラインには馴染んでくれません。

フィニッシュ軟化剤NEXTのキャップにはハケが付いています。これがもうすんげえ大量に軟化剤を含みます。そりゃもう、ボトルのフチでしごいてもあんまり意味ないくらい含みます。なのでプラモの表面がビッタビタになります。が、フィニッシュの糊がビタッとプラモの表面に貼り付くのを防いでくれるという副次的な効果があり、これは普通にうれしい。

軟化剤はプラモに塗り、フィニッシュシートの上には塗布しません。つまりプラモとフィニッシュシートの間に軟化剤がある状態にします。フィニッシュシートを乗せたら綿棒をコロコロして軟化剤を押し出します。ビッタビタに塗られていたのでシートの端から尋常じゃなく軟化剤が漏れ出してきますが恐れることはありません。

あまりにも出てくるので調子のいい布でしごいてさらに軟化剤を押し出します。調子のいい布……というのはフィニッシュを傷つけず、ケバ立たないものです。ハセガワのマイクロポリッシングクロスはその名の通り光沢塗装の上にかけたクリアーをコンパウンドで磨く以外にも、プラモデルの表面を掃除したいときにとにかく役に立ちます。万能すぎてティッシュ箱から無限に出てきてほしいくらい素晴らしい布です。布だけで記事を書くわけにもいかないので今日はみなさん布もいっしょに買いましょうね。
昨今の強力なデカール軟化剤をイメージすると拍子抜けするかもしれませんが、フィニッシュ軟化剤NEXTはゆっくりと時間をかけて効きます。フィニッシュシートの糊が「貼ってから徐々に粘着力を増すタイプ」なので、両者がいい感じにマリアージュするまで待ちましょう。今回は昼の3時に塗って夜の9時まで放っておきました。改めて綿棒で優しくこすってみると、繊細なパネルラインに対してかなりの追従性を見せてくれました。

フィルム自体の厚みやコシもあるのでデカールと同じようにビッチリとプラモデルの表面がそのまま浮き出てくるような感じとは少し違いますが、フィニッシュシートに対する感覚がポジティブになる見た目です。そして何より、大きな曲面に対して無理なくピッタリくっついていることに注目。フィニッシュシートを貼り込む面がシンプルな平面や円柱の側面ではなく、ちょっと複雑だな……というときは、ぜひとも軟化剤を使ってください。ちなみにこれ、デカールの軟化剤としても使えますので使い所はけっこう多いはずですよ。そんじゃまた。