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フタバスズキリュウのプラモデルで「組んで、塗る!」の喜びを思い出してほしいのよ!

 ウェーブの「1/35 フタバスズキリュウ」を褒めます。 全長23cmのうち半分くらいが首で、体積はとてもちいさい。同じスケールのタミヤの戦車や恐竜、海洋堂の動物プラモと並べるとサイズ感が想像できます。ズドーンと巨大な怪物……というよりはちょっと怖いけどギリギリ仲良くなれそうな大きさなんだなぁ。フタバスズキリュウの大きさって、生まれてこのかた一度も考えたことなかったよ。

 正直ウェーブのプラモデルというのはアイテムによってけっこう個性が強く、組みやすかったり組みづらかったり……というのが予測できないイメージでした。このフタバスズキリュウだって、ウェーブのこれまでのラインナップを見ていると「なんでいきなり首長竜?」「なんでいきなり1/35?」というハテナが頭に浮かびますが、まあいいんですよ。どんな会社にも初めての挑戦はあるし、中の人がウンウン考えて「こうしよう!」と決めた理由があるはず。

 だからこのフタバスズキリュウ、「もし組みづらかったとしても、そのチャレンジを楽しもう!」って、最初からちょっと割り引いて考えてたんですね。失礼しました。めちゃめちゃ精度高いしすんごく気持ちよく組めます。

 胴体のパーツ。片方を一段彫り込んで、反対側には土手みたいな薄い出っ張りを付け、竹割りの胴体にできた合わせ目の微妙な隙間からピシーっと光が漏れて悲しい〜ということにならないようにしてあるんですよ。えらすぎる。しかもこの配慮が不要なくらいパーツ同士はビシッと合います。なんなら「ウェーブのプラモデル史上最高精度なんじゃないの!?」って驚くくらいの出来の良さ。気持ちいいから組んだほうがいいよ。

 あっという間に形になっちゃうから、興奮した気持ちが止まらない。そのまま手近にあった塗料を持ってきて、筆で好きに塗ります。下地が透けようがお構いなし。このムラムラスケスケで不均一な感じが生物プラモの楽しい塗り方なんじゃないかと思いますよ。あとフタバスズキリュウが何色だったのかは誰も知らない。ワイルドに、カラフルに、気の向くままに塗りましょう。楽しいんだから。こういうカタマリを塗るの。最近筆でなにかに色を塗りました?

 口とか歯にもちょんちょんと色を置いて完成!ディナーの後の少しの時間をゆったりとした気持ちで楽しめる、本当にいいプラモでした。完成した後も机の上にずっと置いたまま、時折くるくる回して眺めています。かわいいよ!

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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