プラモデル作りに最適なヘッドホンが……あるんです!

 例え集中力が下がってもプラモデルを作っている最中は音楽や動画を流したい。「ながら作業」の是非はさておき、シーハリアーを作るときはキングクリムゾンを流してやるとなんかテンションが上がるし、シャーマンを作るときはフューリーを流すとブラピの気分になれるし、νガンダムを作るときは逆襲のシャアを流すとファンネルを作る手を止めて手に汗握ってアクシズを押し返す気分になっていたりもします。

 音楽も映画もどうせなら大音量で楽しみたい。でも家族や近隣の事情で難しい。なのでイヤホンやヘッドホンがあるわけですが、今回新調したヘッドホンが最高だったのでご紹介します。

 オーディオテクニカのATH-HL7BTです。ヘッドホンなんか音質以外そんなに変わらんやろがい、プラモ作りながらそんな真面目に音聞いてるんかおおん?というお気持ちはお察しします。しかしお聞きください。このヘッドホンは現状で唯一に近い個性があるのです。

 ヘッドホンには大きく分けて2種類が存在します。密閉型と開放型という種類です。ごくごく簡単にいうと、耳あての部分がお椀かドーナツかです。お椀型の密閉型は遮音性も高く、没入感が得られ、ノイズキャンセリングもついて音を集中して楽しめる商品が多く出ていますね。対してドーナツ型の開放型は音漏れが激しく遮音性も少ない。反響しないので音の抜けがよかったり穴が開いているのでその分軽かったりというメリットがあります。

 ATH-HL7BTは開放型。ながら作業の時には遮音性が少ないというデメリットがメリットに転じます。想像してみてください、プラモデルを作りながら音楽を流して家族からの「ご飯ですよ」の声を無視したらどうなりますか。私の地元の川は三大急流の富士川ですが、家の中は三大清流の長良川のように穏やかな流れであってほしいわけです。ながら作業だけに。

 さて。

 いや、開放型なんか今まででもいっぱいあったやろがい、というとその通りで、私も今までも使っていました。ただし意外でもなんでもないんですけど、頭にコードつけたの乗っけてると結構邪魔なんですよね。プラモデルの作業は地味に手を動かしたり何か探したりでガサゴソしますし、カッターで傷つけたら大変だし。最近はワイヤレスのイヤホンを片耳だけとかやってたりしましたけど、それもそれで長くやると耳痛くなったりもしますし。

 いや、それなら開放型のワイヤレス使えばいいじゃろがい、という結論になると思います。そう、それこそがまさにATH-HL7BTの持つ唯一性なのです。無線接続の開放型というヘッドホンは本当に選択肢がないのです。開放型とは本来屋内でじっくり聞くものであって、そこに音質の劣化の原因となるワイヤレスを組み合わせる理由がなかったというのがその理由となるでしょうか。

 開放型の軽さ、遮音性のなさ、ワイヤレスの便利さ。これが組み合わさったATH-HL7BTは現時点で、ながら作業に最良のヘッドホンだと考えます。着け心地も本当に良いんですよ。側圧がやさしめなんでしょうかね。運動したら不安定になりそうですけどプラモ作りながら頭振る事なんてそんなにないですからね。何時間着けていても痛くなったりしない着け心地がとてもいいですね。朝まで夜通しプラモできそうです。ムーンライト伝説でも流しましょう。うおォん俺はまるでムーンライトながらだ。ながら作業だけに。

 さて。

 既存の技術を組み合わせることで唯一性を持たせたATH-HL7BTという商品に強い感銘を受けました。大きなプラスを与える商品ではありません。今まで感じていた音関係の小さなストレスを限りなくゼロにしてくれるそんな商品です。一日の作業を終えて、ふとそう言えばしていたなとヘッドホンを外すときに、買ってよかった、と実感できる今年最高の買い物です。(1月現在)

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いち

16の頃に別れたプラモデルと36で再会した82年生まれ。