「アニメの金色」を塗るなら、このGXメタルイエローを使ってみるべし。そもそもアニメにおける金色って「黄色に白いハイライトを入れてそれがヌラヌラ動く」っていう方法で表現されますよね。金属光沢っていうのは「色と質感」の合わせ技なので、3DCGで正確に金属光沢を描くのでなければ(つまり二次元の絵をパラパラ漫画の用に動かすアニメでは)「色の動きだけで金色に見えるように頑張る」というのがひとつの表現だったわけです。おもしろい〜。
MODEROIDブランドで発売されている『元気爆発ガンバルガー』のゲキリュウガーにも黄色いパーツが入っていて、にアニメでは金を表現するのに黄色い絵の具の上に白い絵の具でハイライトを入れていたことを考えると(昔の百式のプラモみたいに)確かに黄色いプラスチックが正解だよなぁ、と思えるくらいには大人になりました。
最近流行りの「アニメ塗り」をやるなら、白い塗料でハイライト、ずしっと沈んだオレンジで影色を描くなんて手法もアリ。ただ、プラモはセル画ではないので、「金色を塗る」ということができるんですよね。ただし、ガンバルガー(というかエルドランシリーズ)の金色はとっても黄色いイメージ。「金色」とひとくちに言っても、「なんとかゴールド」と名付けられた塗料はいっぱいあるし、ドンピシャのものがなかなか思いつかない。そこで棚から見つけたのがメタルイエロー。確かに、「ゴールド」って名前で探しているとこれは出会わないかもね。
塗ってみると、まさに光り輝く黄色。表面を濡らすように塗ればかなり金属質な光沢が手に入ります。じつはガイアノーツからもまさしく「エルドランゴールド」というそのものズバリの塗料が発売されていて、これが大人気の完売御礼状態(名前が付いてる色って強いよね!)。以前は大瓶で販売されていた限定色でしたが、この夏に15mlの小さいボトルで再発されるようです。もちろんGSIクレオスのメタルイエローとは色味が少々違いますから、お好きなほうをチョイスしてください。
少々バキバキしすぎていて、他の色と合わせたら浮いてしまうかもな……と思ったのですが、NAZCAのコバルトバイオレット(これも「青」とはどこにも書かれていないから、自分でボトルの色を見定めるしかないっすね!)と並べてみたらマッチングはバッチリ。いかにも80〜90年代のロボットアニメで見た取り合わせといった佇まいで、とっても嬉しい。さて、赤と白のパーツには何色を塗りましょうかね!そんじゃまた。
模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。