マグネット式の傘立てを考えた人はマジで天才だと思う。普通は傘の重みに負けないだけの重量と背の高さが必要な傘立てを、マグネットのくっついた受け皿とワクだけに分離して玄関のドアを傘立てにしてしまおうというアイディアは、本当に衝撃的だ。
我が家ではこれが横長に連結した「傘が4本入るやつ」を愛用しているのだが、先日DAISOに行ったら1本だけ入るものが売られていた。確かに一人暮らしならビニール傘を一本だけ持っていれば理論上は問題ないはずである。まあ実際は外で降られたり友人が置き忘れたりして傘は無限に増殖したり、なぜか家から一本もなくなったりする不思議な物体なのだけど……。
さて、我が家のネロブースである。この鉄板でできた塗装ブースの最高なところは「吸引力が半端ない」という点だけじゃない。磁石がいくらでもくっつくのである。ただでさえ狭くなりがちな模型製作スペースにおいて、磁石を利用した収納スペースの空中化はめちゃくちゃに有益だ。
ほら、傘立てが缶スプレーのホルダーになったぜ……。流石に太めの薄め液ボトルは入らなかったが、一般的な缶スプレーならだいたい入る。ほら、瞬間接着剤の硬化剤とかそういう「いつでもサッと取り出したいスプレー」があるじゃない?ここが定位置になるといいと思うのよ。
本来的な使い方でもかなり有益である。傘と同様に細長い物体、たとえば細長いタミヤのプラ材や真鍮パイプといったマテリアルは横に寝かせておいても場所を取りまくるし、縦にしておくと相当深さのある(しかも適度に細い)入れ物がないとバタンバタン倒れて迷惑千万である。こんなとき、傘立てを使えば上の写真のように塗装ブースの側面がマテリアルラックになるというわけだ。真似しない手はないだろう。
模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。