コンパスカッターで円盤を切り出そう。切る素材が紙ならニードルをザクっと刺して刃を入れ回せば簡単に切れる。「プラバンもそのコンパスカッターで切れるよ。2ミリ厚くらいまで切れる!」と買った模型店で教えてもらったので同じように刃を入れてみる……。
さっぱりうまく切れない…紙と同じようにニードルでザクっと中心を刺してクルっと回すも、プラ地に噛んだ刃は抵抗に負けて一周する前にぐんぐんズレてキレイに円に進まない。コレはもしかしてだまされた?
「店長、こないだのコンパスカッター、プラバン切れなかったよ…」
「イヤ、切れるよ。刃の背を使ってPカッターみたいにケガいて…」
「えぇ?ケガく…!?」
ちょっと詳しくハナシを伺いたい……。
1.最初にピンバイスで中心に穴を開ける。0.5ミリ径くらい。
2.コンパスのニードルはここに挿して先端は貫通させちゃう。
3.プラ地に「刃を入れる」のではなく「刃の背を当てて」ケガく。
クルっと1週回すのではなく60°おき程度に円弧を描くよう往復させてにケガキ進めていく。カンナくずを出しながらの貫通するまでケガくのがキモらしい。
ポイントは「刃の背」側を当てること。紙を切る時とは逆方向に当ててPカッターでケガくように削ぎ進める。円弧を往復するようにして「刃の背」側だけプラバンに当てて往路では刃を当てない。
動画にするとこんな感じ。なるほど!確かに切れた!店長の言ってることは本当だったんだ!これでプラバン工作が捗る。アレとかソレを作る足がかりが出来た!
この「コンパスカッターで厚みのあるプラバンを切る」は自分の周りにも「自分も買ったんだけど全然無理、自分には合わない道具だったみたいだ」という人が結構いる。「刃の背でケガくんだよ」ってやって見せると「なるほど~」ってなる。
一方で、出来ちゃう人は最初から悩まずできちゃうみたいで、出来ない人のことも「うまく使えない人もいるんだな~」位の理解で、「それはね、こうやるんだよ」っていうやり取りまで至らないタイプの技っぽいんだよね、コレ……。自分はさっぱり理解出来なかったので運よく上手に教えてもらえてラッキーだった。きっとプラモデルの名人たちはこんな小さなコツを沢山持っているんだろうな……。
1983年生まれ。プラモデルの企画開発/設計他周辺諸々を生業にしています。