箱を手にとり「アナタ、優勝してるねッ!」と、お会計まで祝勝パレードが始まってしまうプラモデルってありますよね。数え切れないほどのキットが世に放たれているなか、そんな邂逅があるのがこの趣味の魅力のひとつ。スポーツ自転車仲間が教えてくれたプラモデルが良すぎて、しこたまライジングしたのです。今回はクルマ好きとして、そしてスポーツ自転車好きとして「盆と正月がいっしょにやってきたッ!」的なプラモデルとめぐりあえた話をさせてください。
スウェーデンTHULE社製のルーフキャリア一式に、アメリカTREK社製のマウンテンバイク……。アコガレが強いッ!「そうそう、この箱絵のような雑誌広告あったなー」と、`90年中盤がフラッシュバック。自分は運転免許をとるかとらないかの、クルマ雑誌を読み漁っていたアノ頃感なのです。とはいえ当時、このルーフキャリアやマウンテンバイクはとても手がでるモノではありませんでしたが。
箱を開けるとどう見ても’90年代なマウンテンバイクがランナーに。ルーフBOXも含めてフォルム、造形、素晴らしい。でもこのマウンテンバイク、なにか物足りない感じが。なんだ?
そう、スポークッ! 車輪のスポークのみ、別パーツ化されているのです。このマウンテンバイクをディテールUPさせるエッチングパーツの存在感たるや、もはや主役級。このキットには「スポーツ自転車の再現」に対しての並々ならぬ意気込みが感じられるのです。刻印も素敵なのでこのまま飾っておきたいぐらいッ!
水転写デカールも貼る前からグッときます。これで当時の意匠(メーカーと輸入代理店の公認)をしっかり再現できるでしょう。デカール貼ったら、きっとアノ頃感がよみがえるのだろうなー。よみがえっちゃうんだろうなー。楽しみッ!
メイン作業は流し込み接着剤(速乾)で、エッジングパーツは瞬間接着剤でババババッ!と進めていくとサッと形になりました。なんて素敵なたたずまいッ! カーモデル用のアクセサリーパーツである本キット、クルマ本体の補佐役だというのに強い。
そしてこのキットの楽しみはまだまだ続くのです。そう、コレを屋根に乗せるクルマをいったい何にするか……。それを決める楽しみが無制限に続くのですッ! ’90年代当時の文脈をふまえてのクルマにするか、はたまたトンデモ車両にしてしまうのか、妄想がはかどります。
この写真は最近購入した現行のTHULEのルーフキャリア。スポーツ自転車の車載をどうするか検討する際、決め手になったのは’90年代に抱いたTHULEへのアコがれ、そして変わらぬ信頼感。フレームを固定するシリーズも続いていますが、購入したのはこのホイールマウント型。フレームにバッテリーユニットが装着されているe-bike(イーバイク)においても車載は問わないというのが、THULEの最新の最適解なのです。
そう、自分がTHULEについて掘り下げていたばかりのところに、今回紹介したプラモデルに出会ってライジングッ!というのもあった今回なのです。1/24カーモデル用に、同スケールで再現されたアクセサリーパーツのシリーズが面白そうだとは思ってはいましたが、このキットの事は知らなかったので衝撃が大きかったというワケです。
TREKのマウンテンバイクについても話を続けたいですが今回は時間切れ。またの機会という事で。それでは以上、エンジョイッ!