飛行機プラモにフーフーと息を吹きかけ、そのプロペラをクルクル回転させてほくそ笑む……。モデラーなら一度は試したことのあるセレモニーでしょう。そう、実機さながらに動いている様子はやっぱりカッコいいんですよね。
そんなわけで、プラモにモーターを仕込んでみたい。今回、初挑戦してみました。
必要なのは、モーター、電池ボックス、スイッチ。さらに、それぞれを結ぶコードや、モーターの軸とプロペラをつなぐチューブもお忘れなく。これらはタミヤの「楽しい工作シリーズ」でパッケージ化されていて、ミニ四駆の取扱いがあるような模型店なら高い確率で出会えるはずです。飛行機のキットと一緒に買っちゃいましょう。今回用意したのは画像の3点です。
選んだ飛行機は、タミヤの1:48 フォッケウルフFw190D-9です。じつは今回、Fw190Dを描いたすてきなイラストをTwitterで見つけたのが制作のきっかけ。ドイツ機は未経験ですが、タイムライン上でバババ……とエンジンを力強く噴き上げていた姿をプラモで再現してみたいぞ……! というのがモチベーションなのであります。
キットはシンプルなパーツ構成で、あっという間に組み上げられそう。なによりも今回、このキットを選んでよかった! と思ったシーンは……
そう、ミニモーターがちょうど入るのです。プロペラにつながるシャフト穴の口径も、まさかこのために用意してくれてました? ってほどにピッタリです。
モーターには油粘土の座布団を敷いてあげて位置を固定。試運転はもちろん入念に行いましょう。プロペラ側の軸パーツはチューブより太かったので、カットしたうえ真鍮線をねじ込んで準備完了です。
スイッチや電池ボックスもタミヤのキットですから、これらの組み立てもプラモのお作法でオーケー。色を塗ったり、ウェザリングを施すのも面白いかもしれません。
そんなこんなで完成。スイッチオン!!
ガガガガ……と振動しつつも元気にプロペラが回ります。やった!!
プロペラをブン回すことで、イラストのイメージにちょっと近づいた気がしますし、ガガガガ……と機体が震える様子を見ていると、試作機を育てているようで妙な愛着もわいてきました。油粘土の台座とゴムチューブの軸なので長時間運転には不安がありますが、とりあえずスイッチをカチカチしながら眺める分には十分満足です。さまざまな実機の開発史でも動力の振動と冷却問題はトラブルの筆頭格ですから、同じ課題に直面しているこの状況も、まるで航空機の設計者になったようで気分は悪くありませんね。次はもっと静かで信頼性の高い機体にしてやりましょう!
ともあれ、案ずるより産むが易し。プロペラ回転は意外と簡単にトライできるものでした。みなさんもぜひ。