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タミヤのアヒルの夏、水中モーターの夏/タミヤ製水中モーターを組み比べる!

 息子には見つめる目を養ってほしい。 暴けるブラックボックスがあるのならば中を見せてあげたい。スイッチを押すと結果が出る。そこにどんな過程があるのか想像が及び、なんならその過程に触れて楽しめる人になってほしい。人類の工夫の結晶である「機械」ならば全てに理解が及ばなくても体感できる事は大変多い。タミヤの楽しい工作シリーズが示し続けてきた「楽しい」に、自分も想像が及ぶようになってきた気がする。

 期待の『タミヤのアヒル』に良さしかなかったので思わずアヒル納涼ムービーをつくった。良い。スゴく良い。私たちにとっての2023年夏とは、タミヤのアヒルと水中モーターと出会った夏。同時に基礎力学の戸口に立った夏だったと言えるでしょう。「なんで浮くの? なんで進むの? なんで曲がるの?」という息子からの問いに対して「世界ナニモカワラナイ」となる私。半世紀は生きているのにね。ただ、どうあれ楽しい工作でしかなかった夏。

 水も地面も蹴って前へと進ませる多忙な足ヒレ、操舵もこなすフロートのレイアウト、回転を往復に変換しての首フリなど、要素満載の工作シリーズ最新作は様々な「機械の仕事」を体験させてくれます。そして今回一番注目したのがアヒルの動力源となっている『ミニ水中モーター』です。ユニットがアヒルホワイト単色になっていて手にするまで気付かなかった。

 20年以上前から動力ユニット単体として、あるいは工作セットの動力として展開され続けてきたという水中モーター(もちろんその前史としてマブチのS-1がありました)。気になったので一斉に組んでみます。写真中央の黄色いボディのが第1世代。左の箱の青いのがミニ水中モーターとして小型リファインされた第2世代。プラモ浮かせるフロート付きでもセット販売されている。そして右の赤いのがその高速タイプ。 ……なによりも、単純な構造で防水バッチリの動力源をユーザーに組み立てさせて成立するとか、工業製品としていったいナニゴト!?(袋と箱は防水じゃないからね!)

 「無印」と「ミニ」でどう違うかというと、主に電池とモーターの大きさ(=全体のデカさと重量)。外観にそうも変わりはないのですが、電極の取り回しや防水の仕様がけっこう違う。左の無印には単3電池を、右のミニには単4電池を使用。ミニは35%ほど軽量化されたが内封される空気で浮くほどではありません。なお、スピードは無印が圧倒的に速く、ミニはゆっくり優雅に推進する感じ。ミニ(高速)は無印より少し遅いくらいの速さです。

 ミニ水中モーター(フロート付き)はパッケージからしてプラモを出港させる気満々。1/700ウォーターラインシリーズを浮かばせるのにベストセットです。フロートによる喫水線以下の仕上がりはノールックでいく今回なので、サッと線を引いてバッと切り出します。色も塗らない。

 セットの耐水両面テープは水につけても剥がれてこないし、吸着用ステッカーで水中モーターを固定する吸盤がしっかり吸い付き絶好調。今回、チョイスした艦船模型はタミヤ1/700『ドイツ巡洋戦艦 グナイゼナウ』という半世紀前のベテランキット。古いが苦もなく組めて凄いしカッコ良い。ただ、組むとき船底にオモリを入れてはダメ、ゼッタイ。(沈むよ!)

 タミヤ1/35MM『フォードGPA 水陸両用車』に力技でフロート貼って水中モーターを装着。こんな程度の工作でもしっかり浮いて進みます。フロートを貼る平面がそこそことれるプラモならジャンル問わず浮かばせれると思うので、水上を走らすプラモを物色するのも楽しいですね。

 今季は3mビッグサイズプールを導入したので、そこでタミヤの工作シリーズを存分に堪能した我が家。息子はアヒルと水中モーターの働きを潜っては眺め、触れて、延々と楽しんでいました。ありがとうタミヤの夏。また来年も。

ダテツヨシのプロフィール

ダテツヨシ

「つくる」をテーマに、世間話をしています。

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