

初めてモータライズ戦車を組み立てた。タミヤのAFVを組み立てると、かつて電動モーターで動かして遊んでいた頃の名残に出会うことがある。起動輪にシャフトを通す構造であったり、スイッチ用の穴が底面にあったりといったところだ。
それもそのはずで、最初期のタミヤはリモコン式「パンサー戦車」のヒットから初まり、ディスプレイキットとモータライズキットの2本立てで多くの車両を発売していたのだ。現在のモータライズ戦車は大きく減ってしまったが、それでもMMシリーズの原点であることは間違いない。

つまるところ、「せっかくだしモータライズ戦車を組み立ててみようぜ」ということだ。戦車プラモデルの原点を感じよう。今回は通販でも店頭でも買いやすいマークⅣメール・シングルモーターを購入。2014年発売で比較的新しいキットというのも選んだポイントだ。

マークⅣ戦車とはイギリスが開発した世界初の戦車、マークⅠ戦車の改良型だ。世界初の戦車同士の戦いに参加したり、初めて前線に大規模投入されたりと、華々しい歴史の1ページを飾っている名戦車である。箱の中身は、戦車本体のランナー以外に、ギアボックスや電池ボックス、各種ネジもある。

連結式キャタピラもあるが最初から個別に分離されており、切り離しもゲート処理も不要。車体も箱組でカチッ、と組みあがる。メインの6ポンド砲は、ポリキャップにより可動する。もちろんリベット表現やスポンソンの砲座パーツなどにMMシリーズと変わらないタミヤの強みを感じ取れる。組み立ても親切な説明書があるので、丁寧に進めていけば問題なく仕上がるはずだ。完成した後も内部にアクセスしやすいように、ポリキャップで天板を取り外やすく、マジックテープで電池ボックスを取り外せるようにしていたりと、細やかな配慮も素晴らしい。

そしてなんといっても、モータライズ戦車は走らせてこそ。電池をセットし、底面のスイッチをONにすればキャタピラが動き出す!!!まさしく菱形戦車という重厚感のあるスピードだ、速すぎても解釈違いなのでこのくらいのスピードが一番迫力がある。真っすぐにしか進まないけど、この戦車に限ってはむしろ良い。障害物を越えていく様は、多くの妄想を掻き立てる。

初めてこの戦車に遭遇したドイツ兵の気持ちを考えた。戦場でこんなサイズの鉄の塊が、エンジンを唸らせ、機銃や主砲をまき散らしながら、塹壕を越えてくる。確実にパニックを起こして気を失うだろう、アーメン。
プラモを組み立てたことのない人にも、多くの車両を組み立てたベテランにも、ぜひこのキットを組み立ててもらいたい。モーターで動く戦車模型に誰もが心躍らずにはいられないはずだ。