

2021年に颯爽と現れ、そのかわいさとユーモアセンスで子供から大人まで幅広いファンを獲得した『PUI PUI モルカー』。放送開始後に企画されたハズなのに1年待たずに店頭にプラモデルが並んじゃう人気っぷり。
人気キャラクターのプラモデルって広い客層を想定できるから「プラモデルを作ったことが無い層」にも訴求しようとメーカーも考える。だから「カンタン組み立て」とか「初めてでも安心!」とか「怖がらなくていいよ、君にもできるよ」と細心の注意を払った言葉で語りかけるんだ。

それでも箱を開ければまごうことなくプラモデル。ランナーについた部品の広がる景色が拝める。ぬいぐるみとか「柔らかい素材」で表現されるのが普通だと思えるモルカーが「バラバラに分割されてカチカチのプラスチック部品になってランナーに並んでいる」というストレンジさが面白愛おしい。しかも組み立ては至って簡単。なんせ「初めてプラモデルを作る人でも安心!」のおもてなしの結晶なのだから。
しかし、逆に言えば「バラバラに分割されてカチカチのプラスチック部品になってランナーに並んでいる姿」は組み立てることで失われてしまう。モルカーのプラモはモルカーとして完成すると組み立て式のプラモデルであるという面白さが見えなくなってしまうジレンマ……。

そんなジレンマを解決する方法があったんだよね…透明プラバンや透明プラ棒を介して、部品を組み合わせる直前の位置に浮かせた状態に固定してみる。

そうやって寸止め固定を繰り返していくとこんなふうになる。博物館の展示物みたいな趣。もちろん説明書通りに組み立てたら普通に出来の良いモルカーになる。でも組み立てる前の「バラバラに分割されてプラ部品になっている」こと自体も愛で続けたい。それでいて買ってきたままの部品じゃなくて、自ら手を入れた「自分の作ったプラモ」であってほしい。「プラモデル好きの異常な愛情」というヤツである。

小さな子供にコレを見せると、ここからバキバキもいで組み立てようとする(笑)。ちょっとしたプラモ布教ができちゃう。
「わぁやめなさい、これはオジサンのヤツだから……君のはこっちに新品用意したから……」