グッスマの「くみたてモルカー」シリーズも着々とそのラインナップを増やしております。サクッと組めるわりに色もカタチもバラエティに富んでいるし、ひと手間加えてちょっとプラモ遊びをするのにも最高の素材。今回はゾンビシロモです。色分けがなかなかゴージャスでよろしいわね……。
くみたてモルカーについては以下の記事で組み味やいろんな仕上げを紹介しているので読みましょう。
ボディはあらかじめマスクされてドロリとしたピンク色が塗装済み。生気のない薄緑になんとも言えないピンクのコントラスト、わりと美味しそうです。ゾンビなのに……。
さて、組んでシール貼ったら終わり……と思ってたけどなんか遊びたい。こんなときはゾンビシロモとゾンビ氏にもうちょっとデコレーションしたいじゃないですか。まずは完成写真が「首を噛まれてゾンビ化し、体中が血みどろの状態」になったゾンビ氏にチョイ足しです。
イギリスからやって来た水性塗料、シタデルカラーにはものすごくヤバい色がふたつあります。ひとつはこの「ブラッド・フォー・ザ・ブラッド・ゴッド」です。直訳すると「血の神に捧げる血液」なんですが、これフタを開けるともうギャーッて声が出そうになるすごい塗料なんですよ。
ファンタジーやSF世界を表現するウォーハンマーというゲームのために生まれたシタデルカラー。当然ながら(?)血を表現するズバリそのもののの塗料ですねこれは。なんとも言えない半透明の重たい赤で、通常はつや消しになるシタデルカラーとは違い、乾燥した後もヌルリとイヤな光沢を放ちます。
正直緑色の人間の上に塗ると補色の関係にあるためほとんど真っ黒に見えるのが玉に瑕。しかしこれ生身の人間のフィギュアとかに塗ると激しくリアルなのでそのへんはコンプラっつうことにしておきましょう。とにかく血なんですよ……。
もうひとつのイヤすぎる塗料が「ナーグルズ・ロット」という塗料。ナーグルというのはウォーハンマーにおける「疫病と腐敗を司る混沌の神とその軍勢」の名前なんですけど、ロットというのはそのまま「腐敗」という意味ですね……。腐敗がそのまま色になってるのヤバいですね……。
こちらも激しくイヤな緑と茶色の中間で、なんとなく半透明なグジュッとした雰囲気に調合されています。もちろん乾いた後も光沢感が残りますので、プラモの表面にさっとひと撫でするだけで「イキの良い腐汁(なんそれ!)」が手に入るという寸法……。
写真ではいまいち伝わりづらいそれぞれの効果なのですが、実際のモデルに対する迫真の血と腐敗っぷりはかなりのもの。ただ赤を塗ったり汚い緑を塗ったりするのとはまた違う、ウォーハンマー世界ならではのイヤ〜な2色。とってもリアルでモデルに新鮮な恐ろしさを付加してくれます。みなさんも、ぜひ……。
模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。