ハヅキルーペ必須!指先サイズで超絶解像度のハンヴィーに仰天した話。

 HMMWVを「ハンヴィー」って読むのすごいよな!レコードでも売ってるんですか?っていうか母音が入ってないのに無理やり読んじゃうんですか?みたいな気持ちになりますが、これは「High Mobility Multipurpose Wheeled Vehicle=高機動多用途装輪車両」の略なんです。言ってみればジープのおばけみたいなやつで、装甲が強化されたり武器を積んだりするとめっちゃ強くなる。さてそんな車両をすこし小さめのパッケージにギュッと押し込んだプラモがバーゲンセール中だったのでふとつまんでしまったんですよ。

 パッケージを開けて仰天。パーツがめちゃくちゃ多い!1/72のハンヴィーなんて全長64mmくらいしかないんですけど、1/35スケールのプラモでもここまでやらないんじゃないの?って思うくらい細かい。プラモはいい感じに省略したり一体化できるところはまとめちゃったりして、組み立てをある程度簡単にすることもできるわけで、一概に「細かいから偉い」ってもんじゃありません。しかしこのプラモはもう「細ければ偉いだろう!」というすごい気迫でもってハンヴィーを粉々に分割しています。粉砕レベル!

 見てよ、タイヤのトレッドパターンを再現したいからってここまでするのよ。えらいことですこれは。「GOOD靴YEAR」のロゴも肉眼では読めません。超小さい。写真に撮ってようやく最後のRがPになっている(メーカーのロゴを無断使用して版権で揉めないようにするための苦肉の策ですね……)ことがわかる始末。

▲助けて〜

 エンジンルームの中のごちゃごちゃした配線も顕微鏡レベルの彫刻でなんとか表現しています。じゃあなんかパカパカ組んでいけばタイヤ以外のところはどうにかなるんだろうな、と思ったりした日もありました……。

 ここまで組むのに全集中して「これはとんでもない登山だ!」と気づくわけです。シャーシにサスペンションとドライブシャフト組み込んだだけで18パーツ。取り付けも超シビアでピンセット必須。こういうのはアレですね。超絶こまかいことをしたくてしょうがない日に部屋に籠もって机の上15cm四方の区画で黙ってピシピシと組むタイプのプラモ!ゴリラには無理だな!しかし目の前に異様に細かいものが出来上がっていく感覚というのは一種独特のものがあります。楽しい!悔しい!

 フロントグリルと一体成型のヘッドライトとかね。設計してる人もただイタズラで細かくしようってんじゃなくて、なかなか頭を使っている雰囲気は伝わってくるんですよ。しかしそれにしてもこれをノーミスでクリアできる人というのはなかなかいないと思います。最近はみんなエルデンリングで楽しそうに遊んでいますが、このプラモもそういう「ハードボイルドすぎる!」というタイプのものなので、サクーンとハンヴィーのカタチを楽しみたいときには大きいやつを手に取るといいかもね。いやあ、びっくりした。「合わないから難しい」とかじゃなくて、ただひたすらに細かくてキョエーっとなるプラモ、あんまり出会いませんからね。

 開けれるもんなら開けてみな、と言わんばかりのボンネット裏も誇らしい彫刻。こういう挑発的なプラモ、君は組み立てることができるか……?なんて言いつつ、最後にわりとどなたでも気軽に組めるタミヤのハンヴィーのリンクを置いておきますね。そんじゃまた。

<a href="/author/kalapattar/">からぱた</a>/nippper.com 編集長
からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。