

複葉機プラモって、正直ちょっと避けてました。たしかに魅力的なスタイルですけど、2枚の翼をつなぐ細い支柱は見るからに華奢だし、2枚重ねで色もだいぶ塗りにくそう……と。
でも、エアフィックスの1:48デ ハビランド・タイガーモスは、そんなイメージを明るく塗り替えてくれました。

うわ! やっぱり支柱がたくさん。ちょっと不安になりますが、よ~く見てください。支柱はそれなりの肉厚があって、決してピーキーな感じはしませんね。それより、しっとりした陰影をもつ翼の表面や、胴体から拳のように突き出るエンジンの表現に目を奪われます。これ、かなり情感ある姿になるのでは……?

組立は快調。接着剤がばっちり効き、迷いなくモリモリ組んでいける──そんな感覚です。よく言われる「パーツ同士が吸いつくような」というタイプではありませんが、確かな手応えとともに進む感じが心地よいのです。ちょっとした難関といえば、尾翼の付け根部分は付属の治具パーツを使って胴体上部のカットが必要なところ。不要パーツとしてキットに入っている型違いの尾翼なら無加工で取り付けられそうなので、正確さにこだわらなければこっちを使うのもよさそうです。

はい、できました! 懸念点だった支柱も、主翼にばっちり彫られたガイド穴めがけて差し込めば、難なく組み上がったのでした。華奢に思えた構造は存外がっしり組み上がって、翼をつまんで持ち上げても大丈夫です。二階建てになったノスタルジックな姿は、無塗装そのままで十二分におしゃれ。この時点で達成感を味わっちゃいました。

その姿をひとしきり楽しんだら、塗装してみましょうか。こんなにがっちり組み上げちゃったあとですが……それでも心配無用。「B」パターンとして控えめに箱に描かれたイエロー帯の機体、これが救世主です。
この機体、イエロー帯がデカールになっているんです。そうと分かればもう安心。支柱も脚もおかまいなく、機体全部に銀色をシュシューッと吹き付けます。

そこにデカールを貼り付ければ、マスキング不要であざやかなイエロー帯ができあがってニコニコです。あとはタイヤとプロペラだけ黒を筆塗り。クリアパーツは小さな風除けのみですから、ちょこんと差し込めばオーケーなのも気楽です。
こうして、あっという間にパリッとしたタイガーモスがあらわれました。2枚重ねの翼がつくる厚みと立体感は模型として大変おいしく、陳列棚でひときわ絵になる存在です。

おまけのデザート代わりに、張り線にも初挑戦。0.2mmのピアノ線を支柱間に張ってみれば、たしかに密度感がぐっと上がります。最も目立つ主翼間の8本を張ったところで、肩こり前に今回はフィニッシュ! いや~かわいい。土日だけで複葉機のフルコースをおいしくつまみ食いできちゃった感覚です。
迷うことなく組み上げられて、サクッと塗れるオプションも完備の1:48タイガーモス。無塗装でも、サッと塗っても、張り線までトライしてもよし。どのタイミングでフィニッシュしてもニコニコできるすてきなコース料理ですよねってことで、大変おすすめです。おかげで苦手意識はだいぶ消えました。つぎはもうちょい大きな複葉機にチャレンジしてみましょうかね。