
プラモ、白バックで撮影していることがほとんどなので撮影セットが白バックに特化した状態になっており、間取りの関係上黒バックで撮影するのが億劫になっていました。ランナーを撮影するときは手で持って適当に撮っても黒バックになるので楽なんですが……っていうのは下の記事で書いたからマジ読んで。
今回は上の記事にプラスアルファしてめちゃくちゃ簡単に黒バックの写真を撮る方法を考えました。必要なのは壁に貼る黒いもの。あと真っ黒でそれなりの厚みがあって表面がツルツルの板。とにかく壁があれば数秒でセッティングが完了して、いきなり漆黒の背景が撮影できる方法です。場所がない人は作りましょう。片付けも楽です。

まず壁に垂直に黒い背景を貼ります。黒ければ何でもいいです。大きさもお好みでどうぞ。私は面倒なのでPVC製の撮影用背景紙を壁紙の上から養生テープでガーッと貼りっぱなしにしています。よく見る「背景紙の下にアールを付けてペローンと撮影台の上に垂らす」というのはやらなくていいです。……というか、それやるとアールのところがテカって黒背景になりません。とにかくお好きな面積の黒いものを壁に垂直に貼るのです。
次にプラモを置く黒い台です。工作が面倒なので、黒くて硬くて分厚い板を調達します。いちばん入手性が高くて耐久力があって表面がツルツルでキレイなのは、ホームセンターで売っている黒いアクリル板です。3mm厚あれば自重で撓む量もごくわずかなので、適当に高さを稼ぐための筒とか箱の上にポーンと置くだけでもわりと平面性をキープしてくれます。
で、写真のようにこれらを配置します。アクリル板を机や撮影台にベタッと置かないこと、壁とアクリル板を少し離すことが超大事。筆者はウイスキーが入っていた缶の上にアクリル板を置いてます。とにかくアクリル板が空中に浮けばなんでもいいです。

あとは壁の真正面から(これ超大事です。斜めから撮ると失敗する可能性が爆発的に上がります)写真を撮るだけ……なのですが、黒い背景でカメラ任せに撮ると勝手に明るく補正されてしまうので、黒いもんを黒く写してほしい時は露出補正をしましょう。やり方は以下の通り。


これまで写真を撮っていて「黒背景がテカってどうにもシマりがない」という人は、反射光がカメラのレンズに向かって飛んできていないかどうかを確認しましょう。いちばん多いのは黒い背景紙にアールが付いているパターン。背景紙の曲がった部分がレンズに向かって光を反射していないでしょうか(これは低反射素材だろうがなんだろうが、ゼロにはできません)。また、アクリル板なら布や紙と違ってホコリや毛羽立ちもないので下面の反射もキレイだし、折り目やシワの心配をする必要もありません。

よりキレイに黒バックを極めたい人はライティングに力を入れるのも吉。背景に極力光が当たらないように傘付きの照明の角度を調整したり黒い板を使って背景に当たる光をカットすることによって、背景と一緒にブツまで暗くなってしまうのを防ぎ、好みの味付けで撮影できるようになります。やりましょう。そんじゃまた。