「ありそうでない」が魅力/LOLOのシャツとICMの消防士プラモ。

 LOLOというお店は最寄りの中目黒駅からは遠いし、近寄りがたい外観だし、店内も静かで接客もほとんどないので緊張感のあるお店だ。しかしなぜか試着室がめっちゃまぶしいという奇妙なギャップがあり、そんな店で私はLS-3というシャツに出会った。これはLOLOという「ありそうでない感じ」を売りにしている服屋を象徴するアイテムだ。
 プラモデル売り場に行けば、ICMというメーカーはスケールモデルコーナーの端の端に少しだけ置いてあって、なんだか買いにくい感じがする。ところが棚から箱をひとつ手に取ってみると、ボックスアートの様子も他のプラモデルと違う。この日は消防士のフィギュアという「ありそうでない商品」に魅力を感じ手に入れた。

 箱を開けてみると、キツネ色の成型色の中でも今まで見たことない風合いで驚いた。見たことあるようで少し違うヘルメットの形状がおもしろいし、消防士たちの表情も良い。試しに一体作ってみると、何のストレスもなく組みあがった。
 じつはLOLOの試着室がまぶしいのには理由があって、着ている人の目がキラキラと輝いているように見えるというぶっきらぼうな店舗からは想像つかないプリクラみたいな仕掛け。これによって「服を着ることが楽しい」と思わせるギミックなのだ。

 試着室がまぶしい、というのは試着室を使わないとわからないし、LS-3というシャツの絶妙さも着てみないとわからない。ICMの消防士たちも作ってみないとわからない発見がいくつかあった。普段作っている兵士たちと消防士とは「脅威から身を守る」という意味では共通点がある。たとえばその服装や、4人の醸し出す連帯感も似ているのだが、このキットでは消防士だからこそ装備しているヘルメットや消火ホースが風変わりに思える。ありそうでない風景をプラモデルにするICMの世界観に触れるきっかけとしての消防士。試しに作ってみるときっと楽しいはずだ。

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。