最新記事やプラモデル情報を毎日お届け!
follow on Xをフォロー!

あなたのプラモ作りを安定させるためにオススメする、机の上の小さな作業台。

 山崎実業の裁縫箱を手に入れた。上の写真を見れば分かるとおり、黒い部分はドス重いスチール製なのでマグネットがくっつく。蓋は落ち着いた色調の木製で、裏返せばトレイにもなる作り。そして内部にはスライド式のトレイがあり、タミヤの角瓶を入れた上にトレイを乗せてギリギリ蓋が閉まるくらいの寸法である。だが、当然ながらこれを裁縫箱として紹介するのでもなければ、内部の整理整頓も本題ではない。これを買った理由は「プラモがうまくなるから」にほかならない。

 つまり、こういうことである。

 机の上に手を置いて細かな工作や塗装をすると、目を近づけようとして猫背になり、姿勢が悪くなる。首にこまかなダメージが入り、医者にストレートネックがひどすぎると怒られてしまった。背中にもダメージが入るし、照明を頭で遮ることになるので手元が暗くなる。いいことがひとつもない。

 かといって姿勢をキープしようと手を空中に浮かせて工作や塗装をしていると、まったく安定感がない。手首を高く保ち、背を丸めずに作業するのがいちばんだ。しかし、机全体を高くするといろいろ都合が悪い。通常のデスクの上に置いて、適度な高さを稼いでくれて、底面が机の上でズルズルと滑らず、天板が木になっているグッドルキングな台がほしいと思い続けて早幾年。ようやく山崎実業の裁縫箱に出会ったというわけだ。

 天板は130×260mmの長方形。ゴッドハンドのガラスカッターマットは奥がちょっとはみ出るが、重要なのは高さで、蓋の天面が135mmである。標準的な机の高さが70cmだとすると、床上83.5cmのところに作業面が出現する。

 たとえば彫金用の机の高さは90cm程度が一般的で、腕時計職人の机となると100cmくらいのものが重宝されているらしい。83.5cmという高さは自分的に気に入っているが、おなじく山崎実業からは同じ作りの救急箱(高さ20cm)が売られているので、好みによってそちらを選んでもいいかもしれない。とにかく、今使っている机にメジャーを当てて「これくらいの高さで作業できたらいいな」というのを割り出してみよう。

 ハコのヘリに手首を置いて模型を掴む。ピンセットを取り回したり、面相筆でこまかな塗装をしたり。動画配信のときもカッターマットに入れられた罫線にカメラのオートフォーカスをがめっちゃ反応するので困ることがあるが、こうやって台を高くしておけば(木目はオートフォーカスが捉えづらい被写体であることも相まって)ピント面もおのずと安定するのがよろしい。

 重くて見た目にカッコよくてしっかりした台。せっかくのハコなので内部に模型用具を入れてモバイル製作環境を作るのもいいだろう。しかし、頻繁に開け閉めすると「台」としての機能がその都度中断されてしまうので、たとえば新品の接着剤や塗料、筆なんかのツール&マテリアルをストックするのに使うのがいいと思う。適度な重みも追加されて、より一層安定した台として重宝するはずだ。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

関連記事