「ガンダムマーカー MSVセット」で戦車模型を塗ってみたら、ホームラン出ちゃいました。

 さあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい、ここに取り出したりますはガンダムマーカーの新色、MSVセットにございます。6本入りでミリタリー系の色をずらり取り揃えておりまして、ダークイエロー、レッドブラウン、ダークグリーンにライトブルー、ブラウングリーンとダークグレーという顔ぶれ。ガンプラ塗っても勿論ようございますが、気になるのは迷彩塗装。それなら塗ってみましょう戦車模型に。

 いきなり塗るのもなんですから試しにランナーの端っこをちょいと塗って色味とツヤを確かめてみます。プラスチックの地にもビシッと乗って、ドライヤーをサッと当てればあら不思議、あっという間にしっとりツヤ消しの良い風合いになるじゃありませんか。とくにダークイエローはモデルキット999のこだわりのプラスチック色とほとんど変わらず。そんなら塗らなくていいか。緑は隠蔽力抜群、ブラウンはちょっとだけムラになりますが、こりゃスケールモデルに「味」を加えるなら良い調子だね。

 下地も作らずダークイエローのプラスチックに直接マーカーでグリーンを描き入れていけば、斜めにカットされたペン先のおかげで広く塗り拡げるのも狭くつつくのも楽しい楽しい。不定形な模様や繊細なラインもなんのその。案外コントローラブルで「あれ、ガンダムマーカーってこんなに使いやすかったっけ?」と驚く始末。乾けば指で触っても落ちないし、ボテッと乗せても乾けばキュッとディテールが浮き出てきますから恐れず騒がずガンガン塗りましょ。

▲全体の1/3くらいを意識して緑の模様をウネウネと。神経質になる必要はありません。
▲緑の模様に隣り合うよう茶色で模様をうねうね。この時点でそうとうドイツ戦車だな!?

 最後に「光と影迷彩」と呼ばれた独特の斑点を描き込んでみましたが、ペン先が硬いので思ったよりもこまかいことができちゃいます。カラーの名前がドイツ戦車の三色迷彩そのままなのですが、ちょっと雰囲気良すぎませんか?

 ツヤ消しクリアーのスプレーで塗膜を保護してから最後にタミヤのスミ入れ塗料(ダークブラウン)を薄めて全体にサッと塗布。ツヤも色味も落ち着いて、いっちょ前の戦車模型みたいになってきたじゃん……。正直「そんなにうまくいかないでしょ……」と思って始めたので、このハマりっぷりには一人でフフフと笑ってしまう始末。

 最後にちょっとした装備品をくっつけて完成。下地処理なし、調色なし、筆もエアブラシもなし。ペンのキャップをパカッと開けて直接ぺろぺろ塗っただけには見えないでしょ……。もちろん大きなプラモにマーカーで(しかも均一にキレイに発色させながら)塗るのは大変かもしれませんが、ミニスケールの戦車や飛行機なら「えっ!」と驚くほど便利なものが登場したな……というのが本音です。

 そもそもMSVってガンダム世界のモビルスーツにミリタリーモデルのテイストを持ち込むことで「リアリティ」を付与するという企画。ディテールの追加やジオラマ作りという要素はもちろん、ミリタリーモデルのカラーリングと韻を踏むことで当時のアニキたちがキッズに「実在しそう!」という興奮をもたらしたわけです。そういう意味では「MSVセット」と謳って爆誕したこのガンダムマーカーをスケールモデルに逆輸入するのは作法として至極まっとうなはず!みんなも迷彩塗装の事始めにガンダムマーカー、使ってみましょう。思ってるのの10倍くらい楽しいし、その絶妙な色調に「リアルじゃん!」って驚くはずです。

<a href="/author/kalapattar/">からぱた</a>
からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。