ロシアのプラモで知る「シンプルイズベスト」。軍用ならではの省エネトラックに赤軍の勝利のカギを見る!

▲牧歌的なパッケージアートに癒されます。

 軍用トラックって結局「数で勝負」なわけですよ。これまで荷馬車で運んだり兵士が運んだりしていたものをクルマで運べるようになれば戦術も大きく変わっていきます。ただ、それも数が揃っていないと意味がなく、大量の物資を迅速に最前線に送るためにはそれなりの数が必要となります。今の軍隊のトラックなんかは市販車顔負けの高性能なものが多いですが、これが戦時中ともなれば贅沢は言ってられません。そんな戦時に大量生産されたメイドインロシアなトラックのプラモ、ズベズダのZIS-5Vの箱を開けてみましょう。

▲箱は安心頑丈な形状をしております。開けにくいけどね!
▲頑丈そうなオリーブドラブのランナーがごろごろと入ってます。

 このクラシカルな外見のZIS-5というトラックは戦前から量産されていたソビエト連邦の3tトラック。結構デカいトラックです。元はアメリカはオートカー社の「モデルCAトラック」のコピーであり、1933年から量産されています。

 もともとトラックとしてもシンプルなデザインだったんですが、戦時中に量産しやすくするために更に生産工程を減らし、プレス製造されていた丸みのあるフェンダーを直線的なデザインとし、運転席も木製に変更されたりとさらに地味でシンプルなデザインに……。

 「ZIS-5V」と呼ばれた戦時簡易型は大量生産され、物資輸送だけでなく大砲を牽引したり兵員輸送車としても使われて第二次大戦中の赤軍の足として使われていました。

▲彫刻は若干モッサリしてるものの木目なんかはシャキっとしてるね!

 このズベズダのZIS-5Vは新製品ではなく、2013年発売のキットの再販。……いや、大元はもっと古い1996年のキットでした(今調べた)。90年代東欧の風を感じるにはもってこいのキットですね!褒めてるよ!?

▲クラシカルだなあ

 こういう表現が合っているのかどうかは分かんないですが、クラシックカーだよね外見……。いや、そのクラシックカーの基準ってのが難しいんですが、それこそ当時カリッカリにトガってた戦車、T-34と一緒に走ってたって考えるとね……。

 えーっと、組み立てですね!正直現行のミリタリーモデルメーカーが出しているキット(それこそ現行のズベズダ含む)と比べると、パーツ数もシンプルで組み立てなら半日あれば完成します。そもそもの構造がシンプルだっていうのもあるけど。

 タイヤのトレッドパターンなんか力強いね!塗装パターンもお馴染みダークグリーン単色とパッケージと同等の三色迷彩が指示されてて、デカールもスローガンとかハデめなものも入ってるのでちょっと面白い完成品が出来るなあと。

▲窓ガラスにおじさんが。

 ところでパッケージをよく見ると窓ガラスにおじさんがいます。いますっていうとおかしいな、写真か何かが貼ってあるような感じ。塗装指示の車輛なので実際にある塗装パターンを再現されてるハズなので、恐らくスターリン書記長か誰かの写真じゃないかなあと思うんですよね。

▲説明書を見るとなるほど書記長。

 だよねーやっぱりスターリンだよねー。パッケージはサイズ的にもはっきり描けなかったんだねと納得しつつデカールを見てみる。

▲……誰??

 いやあなた誰??って感じの味わい深いオジサンがデカールに印刷されててこんなん笑うしかないじゃないですか!むしろパッケージのイラストへの再現度が高いぞ……こういうところが海外模型メーカーのおいしいところだと思うんですよね……チクショウ!今夜も酒が進むなあ!赤軍兵士のようにウォッカは飲めないけどね!

内藤あんも
内藤あんも

1977年生まれ。戦車道とスピットファイア道を行き来する模型戦士。生まれ育ちは美濃の国、今はナニワ帝国の片隅でプラモデルを作る日々でございます。