なぜアナタのスマホ写真は暗いのか/照明を足し引きする前に、撮影前にやるべきたったひとつの大切なこと。

 iPhoneを使って、白い背景で模型を撮影したい。でも上の写真みたいになんだか暗いんだよな〜と思っている人、めっちゃ多いことと思います。こういうときにどうすればいいか。

 撮影画面でピントを合わせたいところをタップ(長押ししてもOK)。すると四角いカーソルの右側に太陽のマークが出てくるので、これを上にスワイプします。何もしないで撮影するときよりもずいぶん明るくなるはずです。これは写真撮影の世界で言う「露出補正」というもの。カメラが考えた「これが適正」という明るさが自分の思っている明るさと違う時に、強制的に明るさを足したり引いたりして撮影する方法です。

 背景が真っ白!というわけではありませんが、さっきの写真と比べると背景がスッキリして、タイヤや車体正面がよく見えるようになりました。背景はリビングの白いテーブルで、明かりは天井からぶら下がっている普通の照明です。どちらも条件は全く同じですが、スマホの撮影画面を上にスワイプしただけ。

 しかし、なんでこんなことが起きるんでしょうか。最初から白いもんは白く、黒いもんは黒く撮影してくれよな!と思いますよね。ということで、白いテーブルと黒い画用紙を全く同じ条件で、iPhone任せで撮影してみます。

 左が真っ白の机、右が真っ黒の画用紙です。信じられないかもしれませんが、本当です。カメラというのはレンズを通して入ってきた光の強さを「全体を均した時にだいたい18%のグレーにする」という方法で露出(写真の明るさ)を決定しています。なんで18%なのかは説明が大変なので脇に置いときますが、上の比較画像で示したとおり、黒だろうが白だろうが「同じ明るさのグレー」にしようと考えます。

 なので「なんだか暗いな」と思って照明を足しても、カメラは「18%のグレーにしよう」と判断して、さっきと同じ明るさの写真にしてしまうのです。白いものを白く写そうとして、部屋を明るくしようがレフ板を足そうがアルミホイルで周囲を囲おうが、高価な撮影ブースを買おうが、カメラ任せで撮影している限り写真が明るくなることはありません。なので、撮影する時に人間が「これは明るい写真なんだよ」とカメラに教えてあげなければいけないのです。

 では、黒い背景ではどうなんでしょうか。

 これは黒い画用紙の上に置いて、iPhone任せで撮影したもの。さっきの白い机の上で撮影したのとまったく同じ光で撮影していますが、こんどは黒いはずの画用紙がグレーに見えますね。なので、今度は「これは暗い写真なんですよ」とカメラに教えてあげる必要があります。ここで「黒を黒くしよう」と思って部屋を暗くすると、カメラはそのぶん「明るくしなきゃ!」と頑張ってしまうので、写真の明るさは変わりません。

 被写体をタップして(長押しでもOK)、四角いカーソルの右側にある太陽のマークをこんどは下にスワイプします。すると画面がギュッと暗くなるのがわかると思います。

 さっきの写真よりもずいぶん締まった印象になりました。タイヤや車体のフェイスが暗くなりすぎるな、と思ったら白い紙を用意して(卓上カレンダーとかで充分です)暗くなりすぎたところに光を反射させましょう。ここまでの写真は本当にすべて同じ光線条件ですし、ライトを足したり引いたりはいっさいしていません。

 一眼レフを用意して、適切な照明の位置や強さをコントロールして写真を撮るのにはかなりのスペースや知識/経験が必要になりますが、スマホでプラモをサクッと撮影するときにもこの2つを覚えておくと結果が大きく変わります。背景は白いか、黒いか、その時に露出補正をどっちにすればいいか、気にしてみてください。そして、「なんだか写真がうまくいかんな〜」と悩んでいる友達がいたら、この記事をシェアしてください。ということで、スマホでプラモを撮影するときのTipsでした。またね!

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。