窓際に小鳥が止まるように/タミヤ 1/100 FIAT G.91

 休みの日の朝、早く起きてしまっても電気をつけずに日の光を頼りに活動する時がある。最近は朝は粉末状の抹茶ラテをお湯で溶かして飲むのだけど、何かの成分がお湯を注ぐとパチパチパチッと弾けるような音を立てるのでそれが少し楽しい。

 抹茶ラテを飲みながら窓際でぼーっとスマートフォンをいじったり、電車で座席に座りながら居眠りをするようなポーズをとって目を閉じてみたりする。そしてしばらくすると「二度寝!」と言わんばかりに床に就く。結局早朝から何かができるわけでもないのだ。もっと明るくなる頃にようやく活動開始というわけ。

 窓際に少しだけプラモデルを置けるスペースがあって、そこに何か置けないかとずっと思案していて、最近ようやくタミヤのコンバットプレーンシリーズがそれにふさわしいサイズ感であることに気づいた。以前ほどラインナップは多くないけど、そのなかで最小のFIAT G.91は小鳥のような可愛さがあり、パーツ点数も少なくあっという間に形になるスピード感も含めて良いキット。じつはタミヤプラモデルファクトリー新橋に綺麗な銀色で塗られた完成見本が置いてある。おそらく、あれを見て買う人は多いのではなかろうか。

 完成見本をディスプレイケースから取り出すように、同じものを買って同じように銀に塗りたいと思い、箱を手にとる。もしかすると朝起きて、それを手で掴みたいとか写真に撮りたいと思い目が覚めるかもしれない、なんて考えたりもした。レジに向かう途中で1/20 フィアット131 アバルト ラリーのデカールがバラ売りされていたのでそれもついでにお買い上げ。

 これは前にも言った気がするけど、日の当たる場所にプラモデルを置くというのは光と陰の存在を明らかにしてくれる行為だと思う。いい具合の遮蔽物になるので一様に明るい/暗いだけではなく、明るいところと暗いところがあるのだということがよくわかる。その姿を写真に撮ると自分の目が見ているよりも暗かったりして「この風景は自分の部屋に招き入れた人間しか見られないんだな」と思ったりもする。いまは完成したものを写真に撮ってインターネットに上げることができるけどそれでも、目に映る風景とは随分と違う。

 あなたの部屋に、日が差して、何かを置ける場所はあるだろうか。そうしたら、その場所に置くためにプラモデルを作るというのは毎日が少し楽しくなるきっかけになると思う。FIAT G.91は程よい小ささなので「光と陰を映し出す何か」としてとてもおすすめだ。

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。