模型自身/僕の日常の博物に会いに行く。「ロマンスカーミュージアム」

 小田急線沿線は自分にとっての第2の故郷。今年でちょうど故郷で過ごした年月と一緒になるのかな。祖師ヶ谷大蔵で東京生活を初め、成城学園前、代々木上原(と言っても幡ヶ谷方面)、経堂、そしてまた成城学園前、そして今は森が沢山あり、とてものどかな生田に家を買いました。ずっとこの方小田急民。他の線との交わりが少なくて、適度な不便さが東京近郊にいながらも東京の雑音から切り離されることができるのも小田急線の魅力なんじゃないかな〜なんてこの歳になって思うようになりました。(多摩川を超えないと超便利だし新宿で遊び放題!)。そして何より日本のキングオブ温泉観光地「箱根」を有していることもあり、観光の色も強いです。

▲いつも見ている景色の博物に触れる。「ロマンスカー」はその楽しみを僕に教えてくれました

 それを象徴するのが「ロマンスカー」。そしてこのロマンスカーの魅力や小田急線沿線の姿を詰め込んだ博物館「ロマンスカーミュージアム」が小田急線海老名駅にほぼ直結で誕生しました。

▲模型の世界に落とし込まれた小田急線の街。街の特徴的なものを大きく見せたり、遠くのものを小さくして距離感を演出したりと、やっぱりモデラー目線で見てしまいますし、それがとても楽しい!
▲僕の住んでる町のエリアは生田緑地にデフォルメ。岡本太郎記念館と藤子・F・ミュージアムというミュージアム内でのミュージアムのデフォルメを見る楽しみ。しかも巨匠対決! どっちも優勝

 「週末温泉特急」という夢のワードからロマンスが始まったようです。この言葉、今も積極的に残して欲しいと思えるくらい素敵だと思います。ロマンスカーは上京してから毎日見る日常の景色のひとつ。これまで僕は博物館というと「僕にとって珍しいもの」「どうしても会いに行きたいもの」というものを追いかけて見に行っていました。しかしこのロマンスカーミュージアムは違います。いつも見ている景色のもので、僕にとっては身近にあるものに深く触れてみようという体験。そうやって博物館に行ったことってあんまりなかったな〜と博物館の前で思うのでした。

▲歴代ロマンスカーの夢の通り道。〈nippper.com〉ロゴTシャツ(GOAT)

 今走っているロマンスカーの形状やデザインを知っているので、館内の文字情報がスイスイ入ってきます。イメージを持った上で行くことも面白いんだな〜っという再発見。今走ってない車両だからとても珍しいものではあるものの、その兄弟を見ているからこそ初対面でも「あ〜、あなたがご先祖さまですか」という感じ。

▲ロマンスカーのペーパークラフトを作ることができる「こうさくしつ」。これはお父さんの腕の見せ所だぜ!とはりきるも、ペーパークラフトをほとんどやったことなくて、「ハマらないなウホウホ」とゴリラ状態。パワー!

 子供と一緒にロマンスカーのペーパークラフトも楽しめます。しかもこれ、館内のディオラマ内に磁力で走らせることができるんです。作って、走って、みんなで笑顔。素敵な空間が広がります。

 自分が勉強・研究しているもの、趣味としているものなどをより楽しみたいという思いと目的で、よく足を運んでいた博物館。絶対に見て見たいと思うものを目指したこともありました。そんな感覚とは違う、自分にとっての日常の景色にあるものに会いに行く。いつも見ていたロマンスカーの景色の解像度が上がった気がします。

▲「走る喫茶室」としても知られるロマンスカーだけに喫茶スペースのメニューが素敵。フライドポテトがマジでうまいのでおすすめです。カリカリ系です

 そして自分が過ごす街の模型を見て「要素を切り取る」という面白さも体感。どの博物館にも、その物を解説する模型がたくさんありますよね。その見せ方は僕らが楽しんでいるプラモの見せ方に、とても参考になるということも今さら気がつきました。気負いなしで博物館に行ったからでしょうね。気軽に見に行く姿勢、とっても良いです。次はどこに行こうかな。

 ロマンスカーミュージアムのご利用ガイドはこちらまで。https://www.odakyu.jp/romancecarmuseum/guide/

▲複々線化事業の模型の札。一つの模型の中に複数のスケールを混在させる表現。これ面白いからなんかでやってみよう
▲帰りも小田急線。「ロマンスカーに乗せてね!」と息子に言われたので、来週にでも一緒に乗ろうと思います
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フミテシ

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。