プラモデル黎明期のタイムカプセルを開く/エアフィックス 1/72 E Eライトニング F.1A (1962)

 先日、実家の父から「もって帰れ、でなきゃ捨てる」と言われた段ボールを開けてみると、そこには中学・高校時代に購入したキットが詰まっていた。その中の一つがコレ。

 高校生になった頃に、ある模型店の片隅で埃をかぶっていたのをお迎えして仮組みだけはしたものの、あまりの「プラモデル黎明期」感にそっと箱を閉じ、押入れの奥に閉じ込めてしまっていたのだろう。残念なことに、仮組みで用いたマスキングテープが劣化し、糊のほうはプラの表面にべったり纏わりついていた。

 「こんなん発掘しましたけど」とネタのつもりでSNSにアップしたら、糊の落とし方をご教示くださるリプライが。ダメ元でやってみる。アルコール少量と数本の綿棒を犠牲にするだけで昔のエアフィックスのあの柔肌プラに戻った。

 そして気が付くと、床板のないコックピット後部の隔壁に射出座席を貼り付け、ちゃんと細かく塗装したパイロットを乗せ、機体内部を黒く塗って胴体を貼り合わせてしまっていた。

 部品点数はわずか34点。アッという間にカタチになった。エアフィックスに敬意を表して、隙間を埋め、段差をならす以外の作業は極力行わずに組み立てる。

 ……表面の凸モールドをスジボリに直さないのかって?

 あの頃はこのキットでしかライトニングの初期型を再現できなかったけど、今世紀に入って他社から精密なキットがリリースされたし、ホーンビィ傘下となった新生エアフィックスも1/72では後期型はすでに新設計でキット化されており、そのうち初期型も発売するかもしれないので、それらを買って作ることにすればよい。よって、今回はインテイクのフチだけをプラ板で修正、他は「何も足さない、何も引かない」のスタイルでプラモデル黎明期に思いを馳せてみた。

 水溶きアクリルでやってみたい塗り方があったのでそれを試す。最低でも45年は経過しているデカールが使えそうだったので、そのまま貼って完成。ライトニング以外には見えない、期待を裏切らないエアフィックスに満足。

<meta charset="utf-8">ホル塩(ほるしお)
ホル塩(ほるしお)

宇宙戦艦ヤマト劇場版を小学校1年生で、ガンダムを2年生で、マクロスを5年生で体験した世代です。
以前は雑食でしたが、3年前に制作活動復帰後、1/72の第二次大戦以降、ステルス以前の航空機を作っています。
リビングの隅っこでやってるので、基本水性塗料の筆塗りしかできないですが、それでも十分幸せです。