曲がれ、シティターボよ!/作って遊んで楽しいプラモの仕組み。

 車のプラモデルを組んでいて楽しいのはステアリングを組んでいるとき。最初に左右が連動してステアするタイヤを組んだ時は感動して何度も動かしまくりました。でも人間というのは慣れていくもの。そんな私が改めて「ステアリング作ってて楽しい!」となったのがこのプラモデル。アオシマ1/24ホンダAAシティターボ2です。

 まず、金属のシャフトを使うというのにびっくり。後輪は左右に動かないので金属シャフトが入っていても問題ないですが、前輪を金属シャフトにしたらステアリングが動かないじゃないか……と思ったら、どうも違う。シャフトとタイヤは自由に動く中間パーツ(いわゆるドライブカップを使ったユニバーサルジョイント)でつながれて、左右にステア出来るようになってるんです。まあ、前輪が左右に動くカーモデルというのは普通です。

 で、ステアリングロッドのパーツもなんだか変わった作りになっています。真ん中にギザギザがついていて、シャーシから突き出た板状のパーツと噛み合わせるように指示されているのです。


 組んでみるとわかるのですが、このパーツのおかげで前輪をステアするときにカチカチと小気味いい音を立てながらステアリングが動き、一定の角度でロックされるようになっています。そしてステアリングを全部組み上げてみるとわかるのが、このステアリングロッドのおかげで左右のタイヤが揃って向きを変え、さらにさっきの金属シャフトのおかげで片方の車輪を転がすともう片方の車輪も回転するようになっているということ。「ステアしたまま両輪が同じスピードで回る」というギミックに思わずうっとりしてしまいます。


 おそらく、左右が同期するタイヤは前輪駆動の駆動方式を、ギザギザのついたロッドはラック&ピニオン式のステアリング方式を表現しているのだと思います。実車の構造をうまくオモチャとしての機構に落とし込んでいて面白い。企画した人と飲みに行きたくなります。


 シティターボというと最新のスポーツカーやスーパーカーでもないし、一見地味に感じるかもしれません。しかし、地味な見た目の裏側にはパッケージに書かれていない「組み立てた人にだけわかる遊び心」が隠されています。プラモデルの組み立てる楽しさと、動かしてみて楽しいオモチャとしての魅力を兼ね備えたプラモデル。こういうのが好きな人、結構いるんじゃないでしょうか!

もとぴ
もとぴ

東京在住。世界を理解するための糸口としてプラモデルを制作中。趣味の記録や思索のためにnoteも書いています。