流れ着いたフジミの1/72カットラスを作る。

 人に教えてもらって買ったフジミの172カットラスを作りました。入手方法はネットオークションだったのですが、箱には「ホビーショップ サニー」のシール。下北沢の地から流れ流れて私の部屋に舞い降りました。インターネットで探すととんでもない値段のものも見つかりますが、入手方法を考えるのも楽しいものです。

 購入してからなんとなく1年くらい寝かせておいたのですが、最近箱を開けて「パーツがシャープだな」と思い、さらに寝かそうとクローゼットの上に箱を乗せ直したあと、銭湯で「カットラスかぁ」と言いながら両手の人差し指と親指で三角を作って大きさを想像していました。明朝、改めて箱を開け、「えいっ」と言いながらニッパーの刃を入れたときに、もったいないなと思いました。それくらいにパーツのひとつひとつがシャープだし、ふたつある垂直尾翼の緩やかな曲面が美しい。照明を浴びてその姿がはっきりと分かると、なんだか危険なプラモの香り。

 作ってみると明らかにいつもと違う形状が出来上がるんですが、それが上手いこと形になるのが面白い。変わった形の飛行機を作る面白さはここだろうなと思います。飛行機模型を作るための基本的な技術を使って違う形を組み立てる楽しさ。うちの父親も仕事で靴を作りながらたまに遊びで時計のベルトとか作ってましたが、それに近いのかなと思います。使う道具もやることもさほど変わらないのに成果物が違うので、ちょっと違うことをやる感じが良い。

 完成した姿は、未来の戦闘機かと思うほどの不思議でかっこいい形。キット的な話をすると、キャノピーは開閉可動式になっています。「ジェット機を描いてください」と街中でフリップを渡されたらこの形はおそらく出てこないでしょう。逆に、漫画やアニメでこの形に近い飛行機を見かけたらカットラスを知ってる人がデザインしたとも言えそうです。

 ユニークな飛行機は組み上がって部屋に置いとくと、およそ人生では出会うことのない何かがいる様子に視線が思わず奪われます。なんだか気になるカタチがあったら、とりあえず買ってみるというのは良いかもしれませんね。

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。