内藤あんもの「棚からひとつかみ」/深く静かに潜航せよ

▲コーンコーンコーン(潜水艦のイメージ音

 皆さんトム・クランシーという作家をご存じですか。80~90年代に所謂「軍事シミュレーション物」の走りとして活躍してた作家です。残念ながら2013年に亡くなっておりますが、僕の幼少期には父と兄の影響で本棚にトム・クランシーの作品が並んでおり、貪るように読んでおりました。「レッドオクトーバーを追え」から「合衆国崩壊」ぐらいまでが僕の中のトム・クランシーです。あと「レッドストーム作戦発動」とか。まだ東西冷戦が終わらず旧ソ連との水面下での戦い(リアルバトルもありますけど)に胸を熱くしたもんです。

▲これを改造してレッドオクトーバーにするわけではないですよ念のため。

 そんな昔話からぐいっと繋がるプラモデル。そうです潜水艦のプラモです。映画にもなった「レッドオクトーバーを追え」では架空の推進システム「キャタピラードライブ」を搭載した改良型タイフーン級が主役級のメカとなってました。タイフーン級原子力潜水艦といえば弾道ミサイルを搭載した世界最大の潜水艦。ロシアではアクラ級と呼ばれてるやつですね。長さもそうですけど弾道ミサイルを積む関係で横にも広いのが特徴で、その広さを生かしてサウナやプールといった娯楽施設があったとか。すげえや。旧ソ連時代に合計6隻が作られましたが、軍縮やら財政難やらで今は一隻残ってるのみという絶滅危惧種です。

 キットは童友社がシリーズ展開している「世界の潜水艦」シリーズのNo.19「ロシア海軍 タイフーン級潜水艦」です。中身はホビーボスが出しているキットと同様で、日本版パッケージで安心なやつ。パッケージの裏面には組み立て説明図があり、箱の中にはカラー塗装図が入っているという仕様です。同一スケールで展開してるのでUボートの横にタイフーン級を置くなんて事も可能なシリーズなのですよ。

▲ボローンって出てくるバカでかい船体。

 いきなり飛び出す酒のアテ!正直潜水艦っていうと水上艦艇よりも小さいイメージがあって、それは原子力潜水艦だってそうだろうっていうイメージがあったんですね。1/700だし(偏見)。そしたらなんですかこのサイズ!世界最大全長175メートルは伊達じゃないぜ…

▲ここまでパーツですよ奥さん!

 上下をパッカーンと合わせればこの姿が出てくるわけで。いや〜なまらテンション上がるわーおつまみに向かう箸も止まりません。箸置きじゃなくてこれ箸ケースだよ!ごちそうさまでした!(洗ってからしまおうね

 勿論細部のディテールもシャキっとしていて気持ちよい。画像は艦橋上部のスノーケルやらなんやらが収納されてるパーツ。伸ばした状態とのコンパチなのです。もちろんここだけじゃなくて現用潜水艦ならではの全体に彫られた消音タイルのディテールが気持ちよいなあ!自分で彫ろうと思わないよねコレ……。

 潜水艦は水上艦艇(戦艦とか空母とかイージス艦とか)と違い、主砲がついてたりとかレーダーとかが乱立してるわけではないのでプラモデル的には瞬間カタチになるのが嬉しい限り。あ、Uボートとかの古い潜水艦だともう少しゴチャゴチャしておりますが。

▲ちっさ!親子メカか……?

 以前組んだ同じ世界の潜水艦シリーズの海上自衛隊のおやしお級とツーショット。勿論お仕事内容が違うのでサイズが違うのは重々承知ですが、それでもこの絵面はビビる。

 しかしカタチもシンプルで手でガって持っても壊れる要素が少ないので、水中イメージブンドドごっこも捗るやつですよこれ。「魚雷管注水音確認!」とか「メインタンクブロー!」「クレイジーイワンだ!」とか遊べるわけですよ!ロサンゼルス級とアルファ級を用意しなきゃ!一番二番発射!

内藤あんも

1977年生まれ。戦車道とスピットファイア道を行き来する模型戦士。生まれ育ちは美濃の国、今はナニワ帝国の片隅でプラモデルを作る日々でございます。