半日でマスターグレード塗って組む。「簡単フィニッシュ2.0」を試してみた!

 おとなになったら組みたいな!と思っていたマスターグレード 1/100 RX-78-2 ガンダム (GUNDAM THE ORIGIN版)が棚に4年間眠っていたのでだいたいおとなになったということにして組むことにしました。みなさんはおとなになれていますでしょうか。

 ただニッパーでパーツを切り離して組むだけなら2時間くらいでどうにかなるんですが、やっぱりスペシャルなプラモにしたい気持ちがあるし塗りたい気もするしなんかこう他人と違うオンリーワンになりたいじゃないですか。でもこれパーツ全部切り離してヤスリ当てて下地塗料塗ってトリコロールを調色してパーツをひとつひとつ串打ちしてエアブラシで吹いて……とやっていると紅白歌合戦どころか箱根駅伝の復路すら終わっていそうな予感がします。

ところでTwitterで最近観測されたのが通称「簡単フィニッシュ2.0」というガンプラ仕上げ術でありまして、要は「ランナーのまま塗装する→組む」というnippperでも紹介した方法をさらにライトにしてしまう概念。震源地はGUCCIさん(@Londbell0321)だということで、ほかにも数名のモデラー諸氏が試しているのを眺めておりましたが、ここは見様見真似でやってみることにしましょう。

 パーツカット、いたしません。調色、いたしません。ランナーのまま塗ります。塗りますと言っても赤を塗っているのではなく、Mr.クリスタルカラーのダイヤモンドシルバーというほとんど無彩色の塗料。いわゆる「パール塗料」に近い感触で、ソリッドカラーのプラスチックがギラギラギラーと輝きます。リアルかどうかとかMSがこんな色しているのかとかはこの際置いときましょう。このメソッドの快感はちょっと違うところにあります。

 黄色と青のパーツはまとめてムーンストーンパールという塗料を吹いておきました。これはほんの少しだけ青みがかった輝きが追加されます。ついでにグレーのパーツにはガンメタリックとアルミシルバーを混ぜた塗料をガーッと吹いておきました。ランナーごとに緑を足したりガンメタリックを減らしたりしてトーンを変えると情報量が増えてよろしい。エアブラシ持ってない人は好きな缶スプレーでやるといいでしょう。パールクリアーのスプレーはタミヤからもGSIクレオスからも発売されていますからね!

 そのままシール貼ります。説明書をよく見てどのパーツのどのへんに貼られるのか探ります。こんなのパーツ切って組み上げてから貼ればいいじゃんと思うかもしれませんが、ここでちょっとだけ我慢してシール貼るのが超大事。あとシールの質感がシールでいやだなーという人はシールの上からサクッとパールとかを吹いておくとパーツと馴染みますね。

 冬は乾燥しているのでランナーを一枚ずつ塗っていると最初に塗ったのは触れるくらいになっています。とにかく止まるタイミングがない!「待ち」がないのと道具を持ち替える回数も極めて少ないのがすごい。作業がガンガン進むってこんなに没頭できるのかよ……。

▲すべてのシールが貼り終わったぞい

 あとはひたすら組むだけ。このメソッド最大の魅力は「止まらないし完成に向かってリニアにテンションが上っていくからモチベーションの落ちようがない」というところにあると見ました。ランナーのまま刃物を持たずにプラスチックの質感がどーんと変わって楽しい→シール貼ってると完成形がどうなるのかめちゃめちゃ気になってくる→あとは組むだけ。しかも塗装はちょっと昔のオレが終わらせてくれている……。なんというかとにかく前にしか進んでない感じがすごく楽しいのです。プラモって行ったり来たりすることが多いですからね……。

▲できた

 ランナーに1色目を吹くところから完成形の撮影まで6時間かからずに到達。ゲートの処理もスミ入れもしてないんですが、肉眼で見る限りとてもパチ組みには見えないツヤッツヤの高級感ただよう仕上がりになっております。最近のガンプラのゲート位置は完成後に目立たないようになっているし、合わせ目もほとんど気にならない……なにより自分がマッハでガンプラを作れたということが快感として残っているのがいいですね……。

 もちろんランナー状態で吹き付ける色を自分でちょっと考えるのもアリですし、ここからちょっとスミ入れしたり、部分的な差し色を入れたりするのもOK。なにしろ箱開けて完成まで半日ですから、もうひと味をチョイ足しするだけの余力も残されております。塩漬けのマスターグレードやRGが手元にあるアナタ!この年末年始にスパーッと完成させる喜びを味わってみませんか?達成感、充分ありますよ……。

<em><a href="/author/kalapattar/">からぱた<br></a></em><a rel="noreferrer noopener" href="https://twitter.com/kalapattar" target="_blank">@kalapattar</a>
からぱた
@kalapattar

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。