イーグルづくしの超決定版資料、あります!『アグレッサーアーカイブス02 2004年-2010年編』

 航空自衛隊の誇る超精鋭部隊、飛行教導隊。彼らが訓練を施すときに仮想敵機(アグレッサー)を務めるわけですが、そのスペシャルな識別塗装は「視認性を上げて戦闘機部隊(訓練を受ける側)との区別を容易にし、地上での訓練解析をするときにより明確なデータが得られる」という効果があります。とにかくド派手で自衛隊機らしからぬペイントが施されたF-15には独特の凄みがあります。

 さて、今回紹介するのは今年発売された『アグレッサーアーカイブス01 1990-2003年編』の続編です。

 前回はカラーリングに注目してたいんですが、今回とくに(改めて)面白いと感じたのはまず冒頭のインタビュー。飛行教導隊の指揮官が識別塗装の意味について語っているのですが、いわゆる模型趣味的な興味からはあまりにも異なる実践的な見解からは現場の緊迫感がビリビリと伝わってくるようです。

 もちろん塗色についてもすべての機体について詳細なイラストと写真で細部までフォロー。実際にその機体を再現したい場合にはこれがないと始まらん、というくらいみっちりとしたデーターベースになっています。

 実機写真はたんに塗装の雰囲気を掴むものではなく、かなりクローズアップのもの、空撮やナイトショットも多数盛り込まれています。とかくアグレッサーというとその迷彩的な識別塗装に目を奪われがちですが、まるまる一冊いろんなアングルで撮影されたF-15の写真が見られるという意味でも極めて価値の高い内容。プラモではちょろっとしたディテールで表現されているところも「なるほど実機ではこんなふうに見える(薄い、厚い、出っ張っている、凹んでいるetc.……)んだな!」ということが読み取れまくります。また、プラモの塗装指定で漫然と塗っていた場所の質感、光の反射具合もめちゃくちゃ参考になります。

 ド派手な装束を纏ってきりりとクリーンな表面を見せるアグレッサーたち。もちろん通常塗装のF-15を作るときにも必ずや豊富な情報をもたらしてくれる一冊となっておりますので、お買い逃しのないように!

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。