

最近自分のなかでジェット戦闘機に火がついています。それは映画『トップガン・マーヴェリック』から始まっていて、じわじわと広がっていたのですが、最近は『飛行機モデル総ざらい3 航空自衛隊の戦闘機編』でもシンプルな航空自衛隊のF-15Jを作り、横田基地友好祭を訪れ、ますます盛り上がっています。

ジェット戦闘機は何かとグレーになりがちで、もちろんそこにこだわるのも楽しいのですが、少し違う味をいただきたいところ……と思って店頭でパッケージを眺めていると、あるじゃないですか「F-15に迷彩が施せるアイテム」が。こちらは小松基地は飛行教導群で運用されているF-15DJで、2022年に公開された新作の塗装になります。

飛行教導群はあえて派手な塗色を施したF-15が並ぶ部隊です。それはこの部隊が仮想敵機部隊として他の部隊と戦うシミュレーションをするとき、敵味方の区別がつくようにする、という効果があるほか、訓練される側が「(グレーの迷彩で)見えなかった」という言い訳ができないようにしている、という意味があるようです。実機は機体のグレーの上から注意書きなどをマスキングして色を塗っているので、デカールはマークの地に本来のF-15のグレーが覗いている、という仕様になっています。つまり緑の3色を塗るのをこちらに委ねているということ。

と言いつつ、機体下面とインテーク付近は地のグレーが出るので、そこだけは本来の2色グレーを塗ります。ちょっと面白い。この薄い青のF-15が、これからどんどん化けていくわけです。

マニュアルや実機写真をよく見ながら、迷彩を塗っていきます。色のチョイスは組み立て説明図では混色の指示ですが、現代の塗料は「緑って200色あんねん」と言っても過言ではありません(過言!)。GSIクレオスの302、303、312番と家にある緑からチョイス。青っぽい緑、青すぎない薄い緑、オリーブ系の緑……。実機を見つつ、色合いのいい緑を集めました。

色を行ったり来たりしつつ、全体の調整をして塗装完成。結果的にグレーも2色出しているので、5色全体で塗ったことになります。でも本番はここからです。

大判のデカールをひとつひとつ切り出しては、機体に貼っていきます。これは地道な作業が続くのでなかなか大変です。ただありがたいのはシートがだいぶまとまっていて、写真で見えている範囲はほぼ「3枚」でここまで貼れています。

全体にデカールを貼って、保護のためにコートをして。この段階でも達成感バリバリ。緑3色にデカールが合わさって、見事にグリーンのF-15DJになっています。

そして完成。バリバリ飛んでる感を求めてちょっとだけ汚しを添えて……。緑3色の迷彩はRF-4EJで好きになって、他の機種でもこうした迷彩ができたのはとてもうれしかった。

コブラのマークと緑のカラー、まさに一撃を加える毒蛇。飛行教導群は航空自衛隊の部隊のなかでも特殊で、パイロットのなかから選抜された隊員が集まる特別なチームとなっています。まさに精鋭部隊で、数多くの伝説と独特のカラーリングからファンにも畏敬の念を持たれるほど。

実機や部隊のことは並木書房から発売された小峯隆生著『赤い翼 空自アグレッサー 飛行教導群 強さの秘密』に著されています。部隊の人々へのインタビューがまとまっていて、この飛行教導群の歴史や意義、そしてその強さを知ることができます。私も読みながら、実機部分の物語をグングン学んで、この模型を作るベクトルを作っていきました。地味に模型にも反映できる飛行教導群F-15DJだけの装備情報もあったりして、これまた驚き(今回の070にはその装備はないようです)。モデラーは読んだほうがお得です。過去の装備でもあるT-2の話も凄みがあって、欲しくなりますねぇ……。

F-15のキット花盛りな2024年ですが、グレーの渋い色ばかりではなく、こういった迷彩塗装を楽しめるバージョンもあります。飛行教導群はなおかつ、すさまじい技量と鮮やかな塗装とあって、ストーリーと華のある完成品ができるアイテムです。そりゃあみんな好きだよね……。本を読みながらより知識を深めて、豊かなプラモデルづくりになりました。飛行教導群のF-15DJ、本当にオススメです。