
白地にブルーのストライプと文字。金のラインが入ったオープンカー。その真っ白な車体の下には濃い影が落ちていて、もう過ぎ去った夏を感じます。箱を縦に使うのも、絵よりも文字が場所を取っているのも珍しくて目を惹かれます。
後ろ姿に魅せられて、パッケージの側面を見てみても、そこにあるのはやはり後ろ姿。

棚から拾い上げたこのプラモデルを、すぐにレジに持って行きました。前から見たこの車の姿を自分の目で見てみたいというのは、プラモデルを買う動機としては十分すぎるんじゃないでしょうか?
>ハセガワ 1/24 ジャグヮー XJ-SC V12 カブリオレ プラモデル 20352
ハセガワの「ジャグヮー XJ-SC V12 カブリオレ」です。箱を開けると目にとまるグリルやミラーなどのギラギラとしたメッキとホイールの少し落ち着いたシルバーのメッキが綺麗です。



土曜日の昼下がり。リビングでプラモデルを作ってると父が話しかけてきます。「今日はオープンカーを作ってるのか」。父は昔、ジムニーのオープンカーに乗っていたそう。「オープンカーの夏は直射日光がキツいし、クーラーなんか全然効かないから乗っていられない。逆に冬はヒーターが効いて首の下だけあったかくて露天風呂みたいで気持ちいいんだ」とのこと。オープンカーは夏ではなくて冬のプラモデルかもしれませんね。コタツにでも入りながら寒空のオープンカーの心地よさを想像してニッパーを握りましょう。
いつもカーモデルを作る度にそのクルマが欲しくなってくる私です。ただ、父の昔の知り合いにジャガーに乗っていた人がいるそうで、その方曰く「ジャガーは走ってる時間よりも修理してる時間の方が長い」。そんなわけないだろと思いつつも、いつかクルマを買うなら国産車かなぁと思い、じゃあ次はタミヤのロードスターでも作ろうかと考えてしまうくらいにはカーモデルにハマってきている自分がいます。

車体については、私もパッケージのこだわりにならって、ここでも後姿を見せるにとどめておこうと思います。作った自分だけが知っている普段は見えない部分が、プラモデルを特別なものにしてくれるのは皆さんもご存知だと思います。私の少しの独占欲をお許しください。でも、ただ意地悪してるってわけじゃないんです。後ろ姿しか見せないミステリアスなプラモデル。その秘密のベールを剥がす楽しみを皆さんにもとっておいてあげたいと思うのです。