「大作キット」と思わず言いたくなるプラモデルはたくさんありますが、タミヤの1/35のアメリカ 155mm自走砲 M40 ビッグショットは大作そのもの。全打席ホームランのパワーヒッターのような力強い見た目。役割分担がなされているだろう兵士たちが描き出す戦場での営み。オープントップということもあり内部をのぞいてみたくなる精密さ。

いつか作りたいと思うものの、大変そうで無事に山を登りきれるか心配になるような気持ちと、完成サイズの大きさから、足踏み。次に作ろう、次に作ろうといつも思いながら眺めている素晴らしいキットです。

そんなビッグショットですが、ドイツレベルから1/76サイズのものが発売されていました。

箱を開ければパーツ点数は少なめ。それでも転輪などのメカニカルな感じはほどほどの密度感で味わえそう。

作ってみると戦車模型のダイジェスト版といった感じで車体、足回り、ボディ、砲塔それぞれを少しずつ味わうことができます。大きさもそうですが、ライトな作り心地でありながら行程はしっかりと踏まえている感じは「ミニチュアのミニチュア」といった感じで、1/35のビッグショットを小さくしたものを作っている感じがします。

極み付きはこれ。地面がついてきます。危機一髪。
兵士がいるだけで情景が浮かぶことは知っていましたが、地面があるだけでまとまりが生まれます。地植えの植物と植木鉢の植物の違いみたいです。
部屋に戦車、これくらいの大きさなら室内でも主張しすぎず、発するオーラもマイルド。鉢植えとまでは言いませんが、インテリアとして見るとアウトドアな雰囲気やラギッドな感じにまとまりやすい大きさです。