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俺たち全員小学一年生!トリケラトプスの骨格プラモに見る「小学8年生との違い」。

▲雑誌の付録をこんなに待ちわびたの、いつぶりだ!?

 先日組んで超楽しかった『小学8年生』付録のティラノサウルス全身骨格プラモデルに続き、『小学一年生』をゲット!こちらの付録は「きょうりゅうほねほねプラモデル」と漢字も使っていないし恐竜の種類も書いてない。みごとにお客さんのペルソナを想定したボールの投げ方にまずおじさん落涙。

 パーツはわずかに20点。これをパチパチ組むだけでトリケラトプスの骨格ができるんだわ。やっぱり「少ないパーツ数でランナーからは想像できないくらいボリューミー&複雑な形状の物体が出来上がる」というワンダーはプラモの楽しいところですね。今日発売のエントリーグレード ガンダムも「パーツすくねー!けど仕上がりすっげー!」とオトナが大はしゃぎしてますもんね。

 8年生付録のティラノでは左右分割だった頭部の骨も、1年生はスライド金型(上下に動く金型では作ることができない形状を左右から挟み込むように動く特殊な金型も併用して一発で成形する技術のこと)を使って一体化。見た目にも「アタマだ!」とわかりやすいし、こまかな工程がひとつ省けてユーザーに優しいのかも、と想像できます。

 そういえばプラスチックの色もティラノが茶色(化石や復元模型を博物館で見るとだいたい茶色ですね)なのに対し、こちらのトリケラは「ほねほね」とネーミングしているのもあってかアイボリーに近いものとなっておる。「ほね=こんなかんじのいろ」という発想に寄り添っているのだとしたら、アッパレ!!

 ハメ合わせのトルク(パーツをはめ込むときに必要な力)も絶妙で、指の力がそこまで強くない低学年の子でもしっかりと組み立てられ、なおかつ簡単にはバラバラにならないという職人的配慮が感じられます。これはバンダイスピリッツのエントリーグレードでも感じたことなので、「はじめてのプラモ、かくあるべき」というポリシーが感じられてイイです。すごくイイ。

 説明書もアルファベットや未学習の漢字を使わず、ビジュアルに理解できます。実際に一年生が組んでいるところ、見てみたいですね。私が最後に見たプラモ組む小学生はパーツ全部はずしてから説明書を見ずに「うおー!わからねー!!」と絶叫しながらもずーっとパズルみたいにコネコネしていました。あれもあれで楽しそうなのでOK(だと思う)。少年よ、説明書を読め。クラーク博士の言葉です。

 なかなかのボリュームある造形が完成!四肢とアタマの骨はクニクニ動くので多少のポーズが付けられます。ティラノは二足歩行だと考えられているので安定したディスプレイのために台座が付属していましたが、こちらはのしのし系の四足歩行ですから、台座なしでもどっしり置けるというのも8年生との違い(ちなみに見た目を盛り上げるためのペーパークラフト台座は付属。このへんは学年誌ならではのおもてなしですね)。

 完成してみると、ホワイトチョコとビターチョコみたいな取り合わせのトリケラ&ティラノが机の上に爆誕!いやぁ、年齢性別スキルの有無関係なしに、組んでいる間のワクワクと完成後の嬉しさは等しくプラモの楽しさを感じられるものとなっております。えらい!

 ということで、ただ恐竜の種類が違うだけでなく、モチーフの選択から設計、色のチョイスまでピンと神経の行き届いた小学8年生と小学一年生の付録。作り比べて「なるほど〜!」となることいっぱいですので、みなさんもぜひ!!

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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