「プラモのジャンル分け」に思うこと

 プラモ買いたいなぁ、と思ってプラモ屋さんに行くって、とても贅沢なことですよね。不要不急の外出は避けましょう的なムードだとなおさら。自分の欲しい物が明確に定まっているときはそのものズバリを検索してポチッと押せば届く時代、それでも「本屋さんにズラッと並んだ背表紙から気になるタイトルを見つける」とか、「いつも買っているヨーグルトの隣になんだか見たことのない新スイーツが置いてある」という偶発的な出会いは豊かなもんです。

 で、ネット通販が勢い増えた今年の前半を振り返ってみて、ひとつ気づいたことがあるんですよね。ネットでプラモを扱っているサイトごとに「プラモのジャンル」について異なる認識があるんだな、ということです。

▲Amazon.co.jpのプラモデル・模型のコーナー

 「ロボット」……ロボット?というのはまあ置いといて(置いといていいのか!?)ガンダム的なものの横に「戦車・軍用車両・大砲」……なのか?というのがあり……と書いてるとなんだかアホらしくなってきますが、カテゴリ分けがあまりうまくいっていない印象。なんとなくウロウロして探そうにも棚がごちゃまぜになっている状態です。当然、メーカーもAmazonもこうしたことは把握してるんだと思うんですが、システム的な問題とかいろんな事情があるのでしょう。文句を言いたいのではなくて、うまく分類するためにはなにかを変えないといけない状態にあるのだろうな、と思うのです。

▲ホビーサーチのトップページ

 プラモは「ガンプラ他」「ミリタリープラモ」「カーモデル」の3つに分けられているようです。いろいろ商品名を入れてどれがどう分類されているのかを類推してみたのですが、「アニメに出てきたものは『ガンプラ他』」「実在するものは『ミリタリープラモ』」「タイヤが付いてて戦争に使われてないものは『カーモデル』」というざっくりした整理方法で、これも「プラモを知ってる人(=リアル模型店の棚の構成を知っている人)」ならうまく歩ける地図ですが、知らない人だと難しいかも。

▲あみあみのトップページ

 「ガンダム・ロボット・特撮」と来て、その他は「模型」という括り。こうなるとプラモは「ガンダムか/否か」もしくは「ガンダムは模型にあらず!」みたいな様相に見えてきます。もちろんそういうつもりじゃないのは承知の上で、やはりプラモと偶発的に出会ってみたいなぁ〜と思ったときに、困りそう。

▲「模型」の階層に入ると……

 「スケールモデル」と「車・バイク」に分かれました。これ、たぶん「クルマやバイクのプラモしか買わない!」という人が多いのを反映しているんだろうなぁと思わせます。飛行機とかフネとか戦車はひとまとめでも困らない人が多い、というか……。

▲ヨドバシカメラ

 で、ヨドバシカメラなんですよ。ホビー系の商材に特化した通販サイトよりもプラモの分類がきめ細かい。とくに、王道のロボットモデルやミリタリーモデルからこぼれ落ちがちな「これ、ジャンルとしてなんなんだろう……」というプラモを「伝統・文化」と名付けているのに「ほほ~!」となったのが、この記事を書く直接の動機。

 どのサイトもしっかりとプラモに向き合って商いをしているわけですが、プラモというのはこの世の万物をプラスチックのパーツに分割して、それをユーザーが組み立てる遊びです。だからこそ、プラモのジャンル分けってすごく難しい(ときには「ジャンルを分ける意味って本当にあるのか?」と思うことがあるくらい)。なので、模型店の棚やこうしたネットショップのカテゴリタブを見ていると「なるほど、こうやって世の中のモノ(の人気も含めて)を分けて考えているのか〜」というのがヤンワリと伝わってくるのですね。

 これからますますいろんなメーカーがいろんなものをプラモにしていくことでしょう。ジャンル分けは混沌とし、近所に気軽に行けるお店がないという人も多いはずです。そんなわけなので、この「nippper」は、なるべくたくさんの箱を開けて、みんなとシェアしていきたいなあと思っております。「へえ、そんなプラモあるんだ!」「ほお、その道具便利ですね」がいっぱい集まれば、お店やサイトにも行きやすくなるはずです。

<em><a href="/author/kalapattar/">からぱた<br></a></em><a rel="noreferrer noopener" href="https://twitter.com/kalapattar" target="_blank">@kalapattar</a>
からぱた
@kalapattar

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。