
夜に旅客機で移動するのもあたりまえ〜みたいな、いまの感覚で考えるとけっこう意外なことなんですけど、その昔は夜の空を飛行機で飛ぶというのはすげーやばいことで、さらに敵を見つけてこれを撃つというのはめちゃくちゃに難しいことだったわけですね。なんも見えないからってサーチライトで照らしたら自分の位置は丸見えだし、そもそも空は広い。よってアンテナをいっぱい付けて、これをレーダーとして使うことで相手の飛行機を見つけるぞ、というのが空における夜戦の今も昔もかわらぬやり方。ドイツ軍の夜間戦闘機にはわかりやすくアンテナがビヨビヨ生えていて、かっこいい。そういう飛行機がいっぱい載った『隔月刊スケールアヴィエーション2020年7月号』でございますよ。


「ウーフー」という独特な名前なのになんかめちゃくちゃいろんな会社からプラモが発売されている機体がとにかくてんこ盛りだったり、木にしか見えない塗装とか豆知識とか特撮とか……、「作り方」よりも、この飛行機はこんな佇まいなんだな、とか「こんな見せ方が似合うんだな」というのがジワーッと頭に染み込んでくるような本でございます。

冷静に考えるとこのスケールアヴィエーションって切り絵、最上もがちゃんのグラビア、役に立つ歴史の話、雑学、マンガ、ガルパンのプロデューサーによるガルパンとは1mmも関係のないコラム、軍事評論家岡部いさく氏のここでしか読めないような偏愛的なお話、おしえてギャル子ちゃんスピンオフの新作、架空の飛行機、クルマのコラムが毎回読める(これって、飛行機模型の専門誌じゃないの?)という内容になっているんですよね。飛行機興味ないですけど……っていう人でも、絶対にファンになれるページがどこかにありますから、一度は買って読んでみてほしい。だって最上もがちゃんに会えるし。かわいいし。

そうそう、この私もとある作例を(nippper毎日更新しながら!)今回は掲載してもらっていますし、nippperで活躍中のクリスチ氏による連載もスタートした今回の号は、普段ドバーッと勢いでこのサイトに情熱をぶつけている人たちのスタティックな一面が見られる内容となっておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。みなさん、マストバイですよ!!