何度でも作れるという幸せ。タミヤ 1/48 シトロエン 11CV スタッフカー

 プラモはその気になれば何度でも同じものを作れる。
 同じ幸せを何度もかみしめることができるのが一見楽しそうなのだけど、そこは人間。メインカラーが変わったり、どこをどう塗るのかがそのときの気分で変化する。ここにわざわざプラモを作ることの面白さがあったりする。

 タミヤの1/48ミリタリーミニチュアの中でも屈指の名キットが「シトロエン 11CV スタッフカー」。私はこれを教えてもらって、作ることにしたのだけど、最高だった。ミリタリーミニチュアシリーズはこういう「隠れカーモデル」みたいなものがいくつかあって、これもそのひとつだ。公式写真のマイナスネジみたいなライトカバーの他にクリアパーツもついていて、そのおかげでミリタリー感の無い、小さくてよくできたカーモデルが出来上がる。

 作るのはかなり簡単。見た目は最高。色も何色に塗っても最高。つまりどこをとっても文句がない。雰囲気が良さも手伝ってか、塗らなくても最高だと思う。出来上がるまでの時間は、なんというかコーヒーを入れて、お菓子を食べてと、しばしのティータイムを味わうような感じで、手間をかけるのが楽しい時間が続く。そして、それを何度でも味わう。

 サイズ感が手頃なのでどこでも作れる。塗るのも、さほど難しくない。朝塗ったり、仕事から帰ってきて夜に塗ったり。いつでも塗れる程よい大きさ。筆で撫でる曲面もつるんとしていて気持ち良い。

 その日の気分で色を混ぜてチャレンジ。いつもは塗らないパステルカラーなんかも遠慮なくGO。好きな色が見つかったりするし、そうでなくても好きな色の11CVを引き立ててくれる渋い一台が出来上がる。それくらいにこのキットはいろいろなことを受け止めてくれる。守備範囲が異様に広いのだ。

 最終的に6台作った。確かひと月半くらいで作ったと思う。
 とにかく楽しい。いろんな色を塗ったが、どうやってもエレガントなカーモデルが程よいサイズ感でノーストレスで出来上がる。これはすごい。
 たくさん作ることの最大のメリットは作業工程の最適化のように思えるが、冒頭にも書いたとおり、同じものを何度も作っているのにそのときの気分で何をどう塗るのかはかなり場当たり的になったりすることが可視化される面白さとも思う。そして、それが決まった形になって部屋に並ぶことが気分が良い。

 うっとりするようなブラックの実車を見たときに「わ、模型の通りのエレガントさ!」と思ったりもした。それほどまでに雰囲気の良いキットを自分の思いのままに塗る遊び、最高だと思いませんか? 

■タミヤ 1/48 ミリタリーミニチュアシリーズ No.17 シトロエン 11CV スタッフカー プラモデル 32517

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。