
組みやすくて、よく動いて、気軽に買えるワイバーンのプラモデルが出ました。めでたい!ファンタジー世界を彩るプラモを続々リリースしている30MFシリーズですが、同じファンタジーの竜でも、ドラゴンではなく、まずワイバーンを出すあたりに期待を抱いてしまいますね(ちなみにワイバーンは、腕自体が翼になっている種族を指すことが多いです)。
心待ちにしていたこのキット。組み立てを通じて気付いたのは、至る所に「人に飼われている竜ですよ!」という記号が散りばめられているところ。特に目元のパーツには唸らされました。説明書に記載されている最初の指示はランナーの分割です。部位ごとに使うパーツを分けるステップですね。今から組んだこともない竜のプラモに向かい合うわけですから、細かい配慮がありがたく感じます。

まずは頭部、そして胴体。大きめのパーツ達を組み合わせるうちに、頭から尻尾までが連なったタツノオトシゴのような生き物が出来上がります。続けて腕(翼でもある)と脚とを組み上げれば完成。堂々としたワイバーンが、シリーズコンセプト通りに30分程度でサクッと組み上がりました。少しはめるのがカタい箇所があるので、そこは接着剤を使って、スルッと滑り込ませるのがおすすめです。

先述した通り、このキットには「人に飼われている竜」のディテールが至る所に盛り込まれています。背中の鞍や手綱はもちろん、目元のパーツが、ワイバーンの見方をガラッと変えてしまう力を持っていました。初めてパッケージを見た時は「目がないデザインの竜なのね」と思っていましたがそうではなく、競走馬が目に装着するブリンカーを模したであろう『B7』のパーツ! 装備としてコレをつけているのでした。なるほど! つぶらな眼はその中に秘めていたのです。

このブリンカーを着脱できるようにすることで、臨戦態勢の張り詰めた雰囲気にも、穏やかな雰囲気にもすることができます。顔などで表情がつけにくい代わりに、このパーツで空気感を演出できる余地を残しているのは「上手いなぁ」と唸ってしまいました。

もちろんですがブリンカーのパーツをつけて「元々こういうデザインです」と解釈するのもアリです。それはそれで世界観にマッチしたカッコいいデザインですしね!それでも、原作のないファンタジー世界をキット化している以上、想像の余白があるのはとってもありがたいこと。少し考える隙があるだけでもワクワクが大きく広がります。
組み立てることで手に入るのはただのワイバーンではありません。目元だけでなく全身から空想が膨らむ「人と暮らすワイバーン」です。みなさまもぜひ、こいつと共に「あなただけの物語」を紡いでください!