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【レビュー】組めば広がる冒険の世界/バンダイスピリッツ 30MF 「アイテムショップ4(クエストオプション)」

 自分にはプラモデルのほかにもいくつか趣味があるのですが、そのひとつにファンタジー世界を仲間と会話しながら冒険する「TRPG(テーブルトークロールプレイングゲーム)」があります。TRPGは、想像が頭の中で広がっていくことが楽しい遊び。とぼくは考えています。
 それに対してプラモデルは、想像が現実世界で形になる遊び。これまでまったく別の趣味と考えていたのですが、TRPGでとても大切な「想像力」を掻き立ててくれるプラモデルと出会いました。

 今回組んだキットは、ファンタジー世界を展開する30MFシリーズのオプションセット。アイテムショップ第4弾「クエストオプション」です。これまでは武器の追加などが中心でしたが、今回は“冒険のワンシーン”を演出するアイテムが立体化されています。

 箱の内容物は、とても綺麗なクリアで成形されたランナーと、木や石の表現が楽しいランナーの2枚。サクッと味わえるボリュームですが、組めば想像が広がる遊び心が詰まっています。

 まず組み始めるのは、組立説明書でも先頭の「焚火」から。4本に分かれた火柱が造形されていますが、火柱はどれも微妙に異なる形をしており、同じ分割でも迷わないよう切り欠きの形を変える工夫が見られます。火という不定形な物を、いかに火らしくみせるのか。そこにメーカーの努力がうかがえ、見ていてとても心地よい造形ですね。組み上げた火柱をまとめて細い薪パーツに差し込み、上から太い薪パーツをかぶせれば「焚火」の出来上がりです。

 完成した「焚火」を眺めていると、『仲間と共に冒険を終え、火を囲んで一息つく』そんなシーンが自然と頭の中に立ち上がりました。これまで文章や会話で表現してきた情景が、立体物によって呼び起こされたことに感動を覚えました。

 この他にも注目すべきパーツがたくさんあるのがこのキット。火の根元がボールジョイントのおかげで表情がつけられる松明。「静かな夜、焚火をいじっている」というシチュエーションが浮かぶ“いい感じ”の木の棒。明かりの灯った状態、消えた状態が再現できるランタン。そして、立体的なディティールの小口が素晴らしい魔導書。どれもこれも、手に取った人の想像力を掻き立て、“冒険のワンシーン”を思い起こさせてくれます。

 30MFシリーズは設定こそありますが、作り手の想像次第で無限に世界を広げることができます。TRPGは「頭の中で世界を作る遊び」ですが、このシリーズは「立体で世界を作る遊び」が叶います。別の趣味がふっとつながる感動をもらったキットでした。
 想像の世界と立体の世界がつながり、手に取れば自分だけの「冒険のワンシーン」が湧き出るかもしれないこのキット。ぜひお手に取って、あなたの物語を広げてください。

ひぃのプロフィール

ひぃ

1993年生まれ 兵庫県在住の地方公務員
プラモデルのほかにボードゲームやTVゲームも大好き
さらにキャンプにも行くような多趣味な人間です
友人2人で色んな雑談をするラジオ「まかないラジオ」を
YouTubeで毎週水曜日18時から配信中!

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