
模型展示会に持って行くのは、作った模型と机の記憶。僕は、どんな工具や塗料を使って完成した模型なのかが、見る人に少しでも伝わるような展示が好きです。だから模型展示会の前には、持って行く模型の机の記憶をスマートフォンから引っ張り出してきます。

去る6月21日、長野県上諏訪で開催された模型展示会「YAMAURA MODEL PEAKS」に「筆塗りトライブ」(僕が月刊ホビージャパンで構成・執筆を担当している連載コーナー)のメンバーと一緒に参加してきました。主催の清水圭さん、奥川泰弘さん、SSCさんたちの運営が素晴らしく、会場も展示会もかっこいい最高の雰囲気でした。
今回僕は「タミヤ 1/48 コルセア」を展示。YAMAURAのための新規ではなく、ちょっと昔に作ったけれどどこにも出してなかったので、ちょうど良い機会だと思いセレクト。そして展示会への準備をするぞ! とスマホの画像フォルダで開いたのが上の写真でした。使った塗料や筆、工具が散らばっていて、それらを見ると自分がコルセアを作った時の記憶が蘇ってきます。机の記憶を展示会に完全再現はできないけれど、おおよそあっている雰囲気にチョイスするのも楽しいのです。


塗料や筆と一緒に作ったプラモを置くと、「これ使って作ったんですか?」「この筆いいですか?」とか話のタネにもなって良いです。模型を見てもらえるのもうれしい。でも僕は、それ以上に「どう模型を楽しんでいるのか?」という話を交換するのが好き。そんなコミュニケーションが、会場に持ってきた机の記憶のおかげでできたりします。
YAMAURA MODEL PEAKSでも多くの人と交流できて、僕自身もさまざまな刺激やアイディアをもらいました。プラモを通して話す、プラモを通して仲良くなる。プラモを通して仲間と美味しいものを食べる。それが僕にとっての展示会の1番の醍醐味ってやつなのです。

作ったプラモデルにはその人にしかない記憶や思い出が宿っています。そんな記憶を持ち運ぶのも、いいなと思ってやっています。完成した模型だけが、プラモデルの楽しさを宿しているわけじゃない。触った工具も、使い切った塗料も、机の上で過ごした時間も、全部が模型の思い出なのです。おしまい。