
ハイターとメッキ剥がし剤は互換性がないしどっちが強いとかどっちが弱いとかじゃなくてそれぞれ違う機序で作用しているからお互いの性質を知って用法用量を守ってちゃんと使ったほうがいいぞ、ということがようやく自分の理解として身についたので書いておきます。
メッキパーツってテカテカしていて嬉しいんですけどそのままだとプラモデル用の接着剤で接着できないっすね。なので接着する面だけナイフでコリコリメッキを剥がしましょうみたいなことが説明書に書いてあり、そして剥がすのが異常に難しい形状のところとかあるし、部分的に塗装しなきゃいけないところとかあるし、扱いが難しいわけです。ということでここ数日は手持ちのプラモデルのメッキを剥がしまくっております。そうすっと塗装も接着も楽だし。メッキじゃなくなるというデメリットはあるわけですが、そこは自分の向き合い方の問題なのでひとつ。

メッキ剥がすときにいちばん簡単なのはハイター(というか台所用の塩素系漂白剤)にパーツをドブ漬けすることです。原液入れたジップロック(というかチャック付きポリ袋)にランナーごと入れて封をし、ジャカジャカ振れば一瞬でメッキが溶けてなくなります。パーツは当然ながら傷まない。手が溶けるので手袋はしたほうがいいです。あと換気。
ところがたまにハイターで全然剥がれないやつがいます。メッキの上にクリアーコートが乗っかっていて、ハイターが直接メッキ層に触れないと剥がれないわけです。そこでメッキ剥がし材もしくはペイントリムーバーというのがあるのでそれを買ってきます。タミヤとかハセガワとかガイアノーツから発売されています。いままでも使ったことはあったんですけどあんまり説明書とか読んでなかったしホント適当にやっていてパーツがブヨブヨになったりして結構苦労していた。説明書は読んだほうがいいです。ABSには使えません。これも超大事。

メッキ剥がしとかメッキ剥がしにも使えるペイントリムーバーというのは、メッキを溶かしているんじゃなくてメッキの層の下に塗られたクリアーの層を溶かしてメッキを浮かして剥がすという機序なんですね。これまでハイターでメッキ層だけ剥がすとプラスチックの地がむき出しになると思っていたんですが、なんかものすごいテカテカしたパーツになるのはあれ、メッキが鏡面になるように厚めのグロスコートをしてからメッキをかけているということなんだな……(いままで気づいてなかった)。メーカーのサイトとかに行くとちゃんと書いてありますね。読もうね。剥がれればいいや、とだけ思っているとダメです(俺)。

また超大事なのはメッキ層が完全にプラスチックを分厚く覆っているような場合、ペイントリムーバーはメッキ層の下地に入り込めないので全然下地のクリアーが溶けないときがあるということ。この場合は「リムーバーで表面のクリアーを除去→漂白剤でメッキ剥がし→コアが露出したところでリムーバーで再攻撃」という手順を取ることになります。……ややこしいな。クリアーの層が溶けるということはプラスチックにも作用します。なのでちゃんと時間を計ろう、水洗いしようと書いてあるんだな。「リムーバー最強!」とか言って長時間漬け込んだらプラスチックが徐々に侵されてスッカスカのブヨブヨになってプラモデルどころではないのでとにかく要注意。そして往々にしてメッキ剥がしとして売られているものは使用後に濾して回収すると何度か再利用できます。だから値段がちょっと高いけど堪忍してね、という商品なのだ。

これ偉そうに言ってますがじつはプラモデルのメッキ加工って本当にその構成がまちまちでして、表面の質感とか色とかプラスチックの材質とかメッキ加工をする工場によって全部違う振る舞いをします。プラモデルメーカーが同じなら同じ方法で剥がせるだろ、と思ったら全然剥がれないとか余裕でありますので、ハイターで一撃なのか、ペイントリムーバーとハイターを併用したほうがいいのか、ペイントリムーバーだけでじっとりと溶かしていくのか、それとも諦めてメッキのまま使ったほうがいいのか……みたいなのは実際やってみないとわからない。なのでランナーのタグ(商品名が書いてあるところ)とかでちゃんとテストしましょう。マジで。ヤキモキするけど絶対やったほうがいい。

いままで完全に雰囲気でメッキを剥がしていたのですが、連続でいろんなプラモのメッキを剥がしまくっていたらだいぶ気づきがございまして、上の写真とかまだちゃんと剥がれてないところがあって、でもあまりじゃぶじゃぶリムーバーに漬けておくと危ないし……といった感じで何度か様子を見ながらキレイに下地を除去していきたいな……と思っているわけですよ。いやこれほんとメーカーサイト読んだらだいたい書いてあることなんですが、みなさんあんまり知らずにやってるんじゃないかと思い筆をしたためた次第でございます。それではまた……。