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【レビュー】こち亀とヒューズと空飛ぶたまご/アカデミー ヒューズ500D

 ヒューズ500というヘリコプターがある。愛称は「空飛ぶたまご」(Flying egg)。軽量多目的ヘリの代表格で、派生機種を含めれば、誰しも一度は映画やドラマで見たことのあるヘリのひとつだと思う。わたしがこのヘリを覚えたのは漫画の「こち亀」だった。両さんが栃木県の山奥まで軍事マニアの友人に会いに行く。山中の展示場で両さんを待っていたのはなんと対戦車ヘリの「アパッチ」だった。実はこれはレプリカなのだと説明する友人。友人「ヒューズ500をベースに特注したもんだっぺ」両さん「あんなものどうやってベースになるんだ」確かにどうすればヒューズ500がアパッチになるか見当もつかない。

 そんなヒューズ500と旅先の模型店でばったり出会った。そこはおばあちゃん一人で店番を務める、天井までぎっしりとスケールモデルが積まれた店で、さながら両さんがお宝フィギュアを発掘しに来そうな店だった。わたしが見つけたのはアカデミーのキット。箱絵の機体にはCHP(カリフォルニア・ハイウェイ・パトロール)とあって警察用のヒューズ500Dらしい。それが証拠に、カワサキのポリスバイクに乗った白バイ警官まで付いてくる。

 白バイ警官の作製もそこそこに、ヘリ本体を作りはじめる。まずはメインローターにブレードを取り付ける。平らな台にブレードを乗せ、回転軸を中心にピッと五方向に伸びるように角度を揃える。続いては操縦席の作製。ヒューズ500Dの操縦席は想像以上に狭いので一気に操縦士フィギュアの接着まで進めず、機体外装との合わせを見ながら調整していくのがポイントだ。

 かくして操縦席をうまく機体に収めてやれるかがこのキットの一つの山場なので、ここはフィギュアの位置決めも慎重にする。ここを越えれば、あとは操縦席のはまった卵型の機体に足やら羽やらを生やして、見覚えのあるヘリの形にしてゆくだけだ。スキッド(脚)を付けてやると、なんだかオタマジャクシに足が生えたようで愛着が湧いてくる。

 あっと言う間に見事な「空飛ぶ卵」が出来上がった。ヒューズ500の特徴である軽量・多目的とはよく言ったもので、自らパーツを組み上げてゆくと「これは本当に軽快に飛ぶのだろうな」というのが肌感覚として伝わってくる。そして後日、完成したキットを見て「こんなんどないしてアパッチにすんねん」と苦笑しながら、何の気になしに覗いたアパッチのWikipediaを見てアパッチもヒューズ製であることを初めて知る。もしかしてミリオタの秋本先生のこと、ここまで踏まえてのヒューズD改造ネタだったのかもしれない。

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tomのプロフィール

tom

1975年生まれ。銀座で昼の商売やってます。説明書どおりに作れません。

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