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花金だ!仕事帰りに買うプラモ。アスカモデルのシャーマン戦車のこだわりを味わえるエントリーキット「アメリカ軍 中戦車 M4A1 シャーマン中期型 極初期型サスペンション付」

 週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は「アスカモデル 1/35 アメリカ軍 中戦車 M4A1 シャーマン中期型 極初期型サスペンション付」をご紹介します。
 アスカモデルのシャーマンをいくつか組んできて、正直に言うと、「これが一番好きかもしれない」と思ったのが、このバリューキットでした。エッチングもない。デカールも最低限。でも、その分だけ、シャーマンという戦車の“かたち”と、アスカモデルの設計力に、まっすぐ向き合えるのです。

 「アスカモデルといったらシャーマンのプラモデル!」と言われるほど、こだわりまくったM4シャーマンを送り出しています。その分、エッチングや繊細なプラパーツなども多用されているので、もう一歩踏み込んで戦車模型を楽しみたい人にとって最高といえるモデルが多いのも事実。しかし、今回ご紹介するキットは、そんなこだわりメーカーが送るシャーマンの美味しいところだけをピックアップしたバリューキットと言えるもので、まさに週末モデリングや初めてアスカモデルのシューマンを作る人にとっても最適なプラモデルとなっています。

 バリューキットというのは、デカールやエッチングパーツなどをのぞいて単価を抑え、さらに履帯もベルト式を採用して組み立てやすさを重視した「アスカモデルにおけるエントリーキット」と言えるもの。ベルト式の履帯を除けば、ほぼプラパーツな内容となっていて、特別な組み立て方法もないので、アスカモデルシャーマンの旨みを気軽に楽しめます。特におすすめなのが、丸みのある車体がとってもかっこいい本キット。上の写真からでも分かる通り、とってもグラマラスなボディが1パーツで成型されていて、ランナー状態からハートをがっちりとキャッチされてしまいます。

 まず戦車模型を買ってきたら履帯を先に組んでしまいましょう。先に組むことで接着剤をしっかりと乾燥させることができ、車体に取り付ける時に外れにくくなります。本キットの履帯の接着は「瞬間接着剤」を使用するタイプとなります。

 アスカモデルのシャーマンの特徴のひとつが足回り。特にサスペンションアームやボギーの組み立ては、実車の構造を体感しながら形にしていけます。またアスカモデルのシャーマンを組むと、同じように見える戦車でも、全く異なる「靴」を履いているんだな〜という、戦車模型における足元のおしゃれ&かっこよさを教えてもらえます。組み立て工程は多いですが、足回りを突破してしまえば、後半戦はスムーズに進んでいきますよ。週末の1日目にじっくりと作るのがいいですね。

 車体は、車体裏や下部といった細部ディテール表現へチャレンジするために、多数のパーツに分かれています。これを箱を組むように組んでいきます。きれいに箱組みするための番号が説明書にも記載されていますので、安心して組み立てられます。

 そして本キットで大好きなパーツが「デファレンシャルカバー」。美しい鋳造表現が施されたパーツと迫力あるリベットが混在するこのパーツを、つるんとした丸いボディに取り付ける瞬間が最高なのです。カチッと綺麗に合わさるので、パーツの一体感も非常に高い仕上がりとなります。

 これだけで最高のかっこよさ! 曲面が光を反射して、シャーマンの丸みをより強調しています。この美しいカーブ、何度も見ても惚れ惚れします。

 完成!! 本キットだけでもここまでかっこいいシャーマンを楽しめます。このまま塗装して仕上げてもいいですし、このキットをベースにアスカモデルのアフターパーツや他社のデカールなどを持ってきてさらに自分だけのシャーマンを作るのも良いでしょう。膨大な数が生産されたシャーマンですから、自分の妄想をいっぱい盛り込んで、自分だけのシャーマンを作るにも最適なプラモデルです。ぜひこの週末楽しんでください。それでは。

フミテシのプロフィール

フミテシ/nippper.com 副編集長

1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。

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